蛇口を自分で修理する方法。部分別のよくある原因も知っておこう
「蛇口から水漏れしているけど、自分で直す方法はあるの?」と蛇口の水漏れで悩んだ経験がある人も多いでしょう。しかも、蛇口の水漏れは吐水口だけではなく付け根部分やハンドルの下、取り付け部分などいろいろな場所から起きる可能性があります。
それぞれの原因に合わせた対処法でないと、修理するのは難しいです。そこで今回は蛇口を自力で修理する方法をご紹介します。
蛇口の種類と特徴
蛇口には大きく分けて3種類のタイプがあります。1つ目はシングルレバー混合水栓です。シングルレバー交換水栓の特徴は、1つだけレバーが付いていることです。上下に動かすことで水の量をコントロールでき、左右に動かすことで水がお湯を出せる蛇口となります。
手軽に水の量を調整できたり、水かお湯の切り替えができたりするので新しい建築物に取り入れられていることが多いです。
2つ目はハンドル混合水栓です。ハンドル混合水栓は古くからあるタイプで、お湯が出せるものと水が出せるものと2つのハンドルが付いているのが特徴です。一般的に青の目印が付いているのが水、赤の目印が付いているものがお湯となっています。
それぞれの蛇口を調整することで、自分の好きな温度のお湯が出せます。ただ、自分で調整しなければいけないので面倒な手間がかかるのが難点です。
とは言え、ハンドル混合水栓は蛇口の構造が比較的単純なので、もし壊れたとしても自分で修理しやすいです。壊れにくい構造にもなっているので、耐久性に優れているでしょう。
3つ目はサーモスタット混合水栓です。サーモスタット混合水栓は左右にハンドルがついており、左側のハンドルで温度の調整、右側のハンドルでシャワーの切り替えや吐水、止水などの調整ができます。
給湯温度や水圧が急に変化しても、温度をほぼ一定に保てる自動温度調節機能が付いているのが特徴です。主にお風呂場で採用されていることが多いです。
蛇口からの水漏れの対処法
続いて蛇口から水漏れした際の対処法をご紹介します。
シングルレバー混合水栓の場合
まずはシングルレバー混合水栓の蛇口から水漏れした際の対処法から見ていきます。シングルレバー混合水栓での蛇口部分は水漏れしやすい箇所です。
通常はレバーを持ち上げることで水が出て、下げると止まる仕組みになっています。しかし、レバーからの水漏れは水を出しているときに漏れるのが特徴です。シングルレバーは上下左右に動かすので、構造の事情によりどうしても下の部分に隙間ができやすくなっています。
その部分から水漏れが発生してしまうのです。シングルレバー混合水栓の蛇口から水漏れしているのは、バルブカートリッジの劣化が考えられます。バルブカートリッジを交換すれば、水漏れトラブルを解消できるでしょう。
バルブカートリッジを交換する際は、まずレバーのすぐ下にあるネジを外してハンドルも取り外します。スパウトのカバーも同じように外してください。
次にバルブカートリッジを新しいものに交換し、逆の手順で元通りにすれば完了です。
ハンドル混合水栓の場合
ハンドル混合水栓の場合は、パッキンの劣化が原因に考えられます。まずはハンドルの下にあるナットをレンチもしくはプライヤーで外し、中にあるコマという部品を取り外しましょう。
次に、コマについているナットを外して新しいものに交換します。後はハンドル部分にコマを戻して外したときの逆の手順で固定するだけです。
ハンドル混合水栓の場合は小さな部品が出てくるので、なくさないように注意してください。
サーモスタット混合水栓の場合
サーモスタット混合水栓の場合もパッキンの交換をすることで、水漏れを解消できる可能性が高いです。まずはスパウトの付け根部分にあるナットをレンチなどで外してください。
本体にパッキンが付いているので取り外し、新しいパッキンと交換します。パッキンは上下に向きがあるので、間違えないように注意してください。
パッキンを取り付ける際は新しいUパッキンを少し水に濡らして本体に入れ、パイプを本体に取り付けてナットを締め付けます。
蛇口周辺からの水漏れの対処法
蛇口周辺からの水漏れは内部部品の劣化が考えられるので、交換する必要があります。
シングルレバー混合水栓の場合
シングルレバー混合水栓からのトラブルは、パッキンが原因に考えられます。パッキンの交換方法は以下の通りです。
まずレバー正面にあるネジを外し、スパウト部分のカバーとバルブカートリッチとスパウトを取り出します。劣化しているパッキンを調べ、新しいものに取り替えたら逆の手順で他の部品を元に戻すだけです。
ネジが固い部分があるので、モンキーレンチなどの工具があれば便利です。給水管と接続部分から水漏れしている場合は、以下の手順で修理していきましょう。
まずはソケットから水栓本体をレンチなどの工具を使って取り外し、ソケットも壁から外してください。この時回転数を忘れないようにしましょう。
次に給水管内にあるシールテープを掃除し、ソケットに新しいシールテープを6周程度巻き付けます。そうしたら外した時と同じ回転数でソケットをはめ、本体を設置できるように角度も調整しましょう。後は本体を設置すれば完了です。
ハンドル混合水栓の場合
ハンドル混合水栓の根元からのトラブルはパッキンを交換する必要があります。パッキンの交換方法は以下の通りです。
まずは蛇口パイプの根元にあるナットと蛇口パイプを取り出します。パイプか本体側にパッキンとリングが付いているので、そちらも外しましょう。部品が小さいので、外すときになくさないように気をつけてくださいね。
後は新しいパッキンとリングを設置し、元の手順で組み立てれば完了です。パッキンの向きを間違えないように、古いパッキンの設置状態をスマートフォンなどで撮影しておくと良いでしょう。
蛇口からの水漏れを放っておくと?
蛇口部分からの水漏れを放っておくと、水道代がどんどん高くなりますし、快適に水道が使えなくなります。吐水口から十分な勢いの水が出ないので、不便に感じることもあるでしょう。
水道代を高くさせないためにも、快適に水道を使えるようにするためにも、水漏れを発見したらすぐに対応することが大切です。
また、蛇口から水漏れするのは内部の部品が劣化もしくは故障しているからです。そのまま放置しておくと他の部分にまで影響が出て、蛇口の至る所から水漏れする可能性があります。
至るところから水漏れすれば使い勝手が悪く、大量の水も無駄にしてしまうので早めに対処しなければいけません。
部品の交換は自力でも修理できますが、もし不安を感じるのであれば業者に依頼すると良いでしょう。業者に依頼すれば迅速に対応してくれるので、その日のうちに水栓を使えるようになります。
水道業者に依頼する際は、複数の会社に見積もりを出してもらって比較してから決めるようにしましょう。複数の会社に依頼することで費用相場が分かりますし、信頼できる業者が見つかりやすくなります。
また、水栓の中には細かい部品が入っていることもあります。部品をなくすと正常に組み立てられなくなるので、自力で直す際は部品をなくさないように注意してください。
まとめ
今回は蛇口を自力で修理する方法をご紹介しました。
内部部品はホームセンターやネット通販などでも販売されていますし、手軽に手に入ります。
自分で修理する際は組み立て方を忘れないように、スマートフォンなどで撮影しながら行うと良いです。撮影した動画を見ながら組み立てれば、正しい方法で修理できるでしょう。
また、修理する際はネジやナットなどを外さなければいけないので、まずは工具を用意しておくことが大切です。水漏れした際に迅速に対応できるように、レンチやドライバーなどの工具を準備しておくと良いでしょう。