ホワイトデーの成り立ちは日本!?諸説あるホワイトデーの歴史【水道職人:公式】
バレンタインデーが終わり、ホワイトデーの季節が始まりましたね。
阪急うめだ本店(大阪府大阪市)では、毎年2月下旬ごろからホワイトデーに向けての祭事が始まります。
今年は2月29日から地下1階のツリーテラスにて、「阪急のホワイトデー プレスバターサンド」が始まり、3月7日からは「阪急のホワイトデー 海外のパティスリー&ショコラトリー 「ジャン=ミッシェル・モルトロー」「パティスリー・サダハル・アオキ・パリ」「ミッシェル・ブラン」」の開始が予告されています。
一昔前のホワイトデーのお菓子は、女性が自分のために買いに走ることはありませんでしたが、今はバレンタインデーのように女性が自分で買いに行くほど魅力的な物が溢れています。
また、今年はDiorからホワイトデー限定コスメも発売され、男性がお返しを送る日から、季節の限定品を女性が自分のために購入する日に移ろいつつあるのかもしれません。
そんなホワイトデーは、日本が発祥ということをご存じですか?
今回は諸説ある、ホワイトデーの成り立ちについてご紹介します。
目次
1の説:マシュマロデーが始まり
一つ目は、1977年に福岡県にある老舗和菓子屋の「石村萬盛堂(いしむらまんせいどう)」が考案した、チョコレートのお返しにマシュマロを返そうという説です。
誕生した当時は「マシュマロデー」と呼ばれておりました。
マシュマロデーは、石村萬盛堂の三代目社長である石村僐悟(いしむらぜんご)氏の思い付きで誕生したそうです。
日付も3つの案が上がり、岩田屋(現三越岩田屋)に3案を提案し、3月14日に決まったとのことです。
マシュマロデーが誕生してから7~8年後に百貨店から石村萬盛堂に提案があり、「ホワイトデー」へと改名し、その後日本に定着しました。
参考:BIRTH STORY┃石村萬盛堂
2の説:不二家とエイワのコラボ
二つ目は、「不二家」とマシュマロメーカーである「エイワ」のコラボという説です。
1968~1969年頃、バレンタインデーの影響でチョコレート業界の景気は活発でした。
その経済状態を見た中小のお菓子メーカーは、挙(こぞ)ってバレンタインデーのお返しにお菓子を渡そうというPRを始めます。
その状態の最中、不二家は「リターン・バレンタイン」と名付けて、マシュマロやキャンディの販売を開始しました。
さらに、1973年にエイワが不二家とコラボをして、お返し用のお菓子の販売を始めたのです。
不二家とエイワがコラボをしたお菓子の発売日が3月14日だったことが、ホワイトデーの由来だと言われています。
3の説:全国飴菓子業協同組合
三つめは、「全国飴菓子業協同組合」が立ち上げた説です。
同組合では、1978年に3月14日を「ホワイトデーはキャンディの日」として定めました。
そして、1980年に銀座三越で大々的なキャンペーンを催したのです。
しかし、キャンペーンの開催だけではホワイトデーが浸透しません。
世間への認知度を高めるために、地下鉄の中で落語のような掛け合いをするという宣伝手法を行いました。
また、ラジオでの告知やサンプルの配布、街頭ポスターの掲示も行っており、毎年積極的にキャンペーン活動が実施されたのです。
その結果、キャンディはホワイトデーの定番のお返し品となりました。
なお、3月14日に定めた理由としては、バレンタイン神父に救われた男女の話があるようです。
3世紀のローマでは、恋愛結婚が禁止されていました。
この当時、バレンタイン神父に救われた男女が、愛を誓い合ったそうで、その日が3月14日だと言われているのです。
参考:ホワイトデー公式サイト┃全国飴菓子業協同組合
お返しにも意味がある?
近年のホワイトデーは、普段では手に入りにくいお菓子が、祭事の期間限定で近くで手に入るということもあり、意味合いを考えて購入する方は少ないかもしれません。
しかし、お返しに渡すもので意味が変わるということを、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
なお、お菓子が持つ意味合いは、誰がどのような理由で決めたかは定かではありません。
マシュマロ
お断りの意味を持つお菓子だと言われています。
石村萬盛堂が考えたコンセプトでは、マシュマロには、もらった気持に対して、優しさを包んで返すという意味合いがあります。
しかし、真逆の意味で浸透してしまっているのです。
マシュマロは口の中ですぐに溶けてしまいます。
恐らく、マシュマロの持つ溶けやすさが、関係性の儚さを表し、お断りとして捉えられたのではないでしょうか。
チョコレート
バレンタインデーにもらうチョコレートをそのまま返すということで、気持ちをそのまま返すお菓子だと言われています。
また、これ以上進展しないという意味も持つようです。
なぜチョコレートに正反対の二つの意味合いが誕生したのか不思議ですね。
なお、ホワイトチョコレートは白ということから純白が連想され、純粋な関係でありたいという意味を持つと言われています。
クッキー
クッキーは友達のままでいようという意味を持ちます。
お手軽価格で購入でき、クッキーはたくさん入っているため、たくさんの中の一人ということのようです。
また、クッキーの食感がサクサクと軽いため、関係性の軽さをあらわすとも言われています。
現在のクッキーの立ち位置は、以前とは様変わりしているでしょう。
クッキー缶のブームにより高級なクッキーが誕生し、並んでも買えないクッキーも存在しています。
安価で手に入りやすい物だけではない現代では、クッキーが持つ意味合いも変わっていくかもしれませんね。
キャンディ
本命のお返しの定番だと言われているのが、キャンディです。
キャンディは溶けるまでに時間がかかり、食べている間中甘いため、甘い関係を長く続けたいと考えられているのです。
意味合いから考えると、全国飴菓子業協同組合のキャンペーンは大成功であると言えますね。
ホワイトデーは喜ばれるお返しを!
ホワイトデー商戦は、今やお菓子業界だけに留まりません。
Diorの参戦により、今後はコスメメーカーや服飾メーカーでも盛り上がりを見せる可能性があります。
女性の中には甘い物が苦手だという方もいらっしゃるので、贈り物の意味合いに囚われず、喜んでもらえる物を送りたいですね。
一昔前のホワイトデーは、お返しは3倍返しだと言われていました。
しかし、3倍返しも根拠はありません。
バブル時代の名残ではないかと思われます。
価格にも縛られず、素敵なお返しをお探しください。