給湯器からポタポタ音！ガス給湯器の水漏れの原因と対策
ガス給湯器はお風呂や台所仕事など、日常生活を送るのに欠かせない存在となっています。設置場所は戸建て住宅では屋外、マンションなどの集合住宅ではパイプスペースという配管をまとめた場所であることが多いですが、浴室やベランダの場合もあります。なかなか普段気を払わない場所でありますが、ガス給湯器からポタポタと水漏れがするというトラブルは多いのです。
給湯器の水漏れを放置するリスク
給湯器からの水漏れはさまざまなリスクを含んでいます。そのため放置すると非常に危険です。
1.一酸化炭素中毒の可能性
給湯器内にはバーナーがあります。バーナーに漏れた水が継続的にかかり不完全燃焼を起こすことより、一酸化炭素が発生する恐れがあります。一酸化炭素は無色無臭で発生しても気付きづらいですが、少量でも健康被害を及ぼす毒性があるためとても危険です。
2.電気系統のショート
給湯器内の電気系統に水が入ることで、ショートや漏電の可能性があります。漏電するとブレーカーが落ちたり、追い焚きやお湯を出せなくなったりと非常に不便です。
3.階下への水漏れ
マンションやアパートなどの集合住宅では、水漏れが続くと階下へ漏水してしまうケースも見られます。被害の大きさによっては訴訟に発展する可能性もあり、引っ越しを余儀なくされることもあります。
水漏れの原因
給湯器からの水漏れは、なぜ起きるのでしょうか。
1.経年劣化
給湯器内の部品が劣化することで水漏れが発生します。パッキンなどの部品は寿命が10年と言われており、長く使うと硬くなり機能しなくなります。また、部品交換しようとしても給湯器内の部品は10年で製造終了となることが多いため、給湯器全体の交換が必要になるケースも多いです。
2.凍結
気温が下がることにより、配管の中の水が凍り管から水が出なくなります。普段から積雪の対策がされている雪国よりも、比較的温暖な地域でよく見られるトラブルです。気温が零下になるだけでなく、しばらく使用されていない場合も凍結が起きやすくなります。水は凍ると膨張するため、放置していると配管が破裂する恐れがあるのです。
お湯を出したい時は、運転スイッチをオフにして、台所などの給湯栓を少し開け、ガス栓を閉め、給湯機器本体の給水元栓を回して閉め、自然解凍を待ちます。それでもお湯が出ない場合は、タオルを給水元栓の周りに巻き、40度前後のぬるま湯を巻いたタオルにゆっくりとかけることで、水が流れるようになります。熱湯をかけると機器や配管が破裂する恐れがあるので、注意してください。
3.施工不良
新築の建物やリフォーム後水漏れが起きている場合は、取り付け工事の際に配管の接続がしっかりされてきないなどの施工不良が考えられます。工事をした業者に連絡すれば無償で対応してもらえる事が多いです。
水漏れしてしまった際の対応
まずどこから水漏れしているかを突き止めましょう。
1.給湯器本体からの水漏れ
給湯器本体から水漏れしている場合は、直ちに修理の業者に連絡しましょう。水を止めても水漏れしている場合は止水栓を閉め、給湯器内に水が漏れるのを防ぎましょう。
2.給水管の接続部分のバルブの場合
こちらの場合も一旦使用をやめ、それでも水漏れが続くようなら止水栓を閉めます。配管の接続部分の水漏れを防ぐ専用の補修テープで応急処置が可能ですが、給湯器が高温になるとテープが溶ける危険もあるので、あまりおすすめはできません。
3.水抜き栓
給湯器内部の圧力が高まった時、減圧するために水抜き栓という逃し弁から水を排出していることがあります。この場合、圧を逃すため一時的に水抜き栓から水が出ているだけなので問題はありません。しかし、水の量が多かったり頻繁に出ていたりする場合は給湯器内で管が破裂している場合があります。その場合は給湯器下の給水バルブを閉めるか、止水栓を閉めてから、点検を依頼する方が安心です。
修理、交換どちらにするかの判断
このように給湯器の水漏れは誰にでも起こりうるトラブルです。では、もし水漏れした場合にはどのような対応が求められるでしょうか。修理して使用を続けるか、新しい給湯器に交換するかの判断は、「法定耐用年数」と「設計上の標準使用期間」を参考にします。
・法定耐用年数
法律用語で、給湯器を減価償却資産として計上する場合は、原則6年間と定められています。
・設計上の標準使用期間
標準使用期間とは、安全に使用できるように各ガスメーカーが定めた期間で基本的には10年で、それを超えると経年劣化による発火、怪我などの事故が起こりやすくなるとされています。屋内式の給湯器の業務用タイプは3年となっています。
法定耐用年数、標準使用期間を超えたら交換が義務になるわけではありませんが、専門業者に依頼し点検を行うことが望ましいです。お困りでしたらプロの手を借りてみませんか？
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