洗面台、お風呂、キッチン、トイレなどの水回りの配管には、日々髪の毛や皮脂、石けんカスなどの汚れが流れ込み、詰まりを引き起こすことがあります。

今回の記事では、配管詰まりが起きたとき、自分でできる解消方法や最適な道具、業者に依頼した場合の料金などについて解説していきます。

配管詰まりの解消は自分でできる？

配管詰まりが起きてしまったとき、軽い詰まりであれば、市販の洗剤やつまり解消アイテムを利用して自分で解消可能です。

しかし、どれも必ず解消できる方法というわけではなく、無理に何度も繰り返すと配管に負担がかかったり、詰まりが悪化したりする恐れがあります。

自力でできる方法を試しても効果がなかった場合は、詰まりの度合いが重度の可能性もあるため、無理せずできるだけ早く専門業者へ相談する方が良いでしょう。

配管詰まりの解消に最適な道具は？ワイヤーブラシなどおすすめ紹介！

この項目では、一般家庭でも手軽に入手できるもので詰まりを解消する方法を紹介していきます。

タオルを使い水圧で押し流す
タオルを使って詰まりを押し流す方法は、シンクの配管が食べカスや油汚れなどで詰まった場合に有効です。

まず、ボロのタオルや雑巾と、シンクの8分目くらいまでを満たせる50〜60℃くらいのお湯を用意します。配管が傷む恐れがあるため、熱湯を使用するのは絶対にやめましょう。

準備ができたら排水口内のトラップを外し、隙間ができないようタオルを詰め込みます。後から引き抜く必要があるため、掴める程度にタオルの端を出しておきましょう。

次に、シンクの8分目まで浸る程度にお湯を入れていきます。シンク内をお湯で満たしたら、タオルの端を掴んで思い切り引き抜きましょう。

するとお湯が一気に排水口へ流れ込むため、うまくいけば水圧で詰まりを押し流せます。

パイプ用洗剤で溶かす
量販店などでも手軽に購入できるパイプ用洗剤は、皮脂汚れや髪の毛などを溶かす効果があるため、特にお風呂や洗面所の配管が詰まった場合に有効です。

濃度が高いものやジェル状の洗剤は特に強力な効果がありますが、放置時間など正しい用法を守らず使用すると、逆に配管を傷める可能性があるため注意しましょう。

使用量や放置時間などは商品ごとに違うため、購入時や使用時にはラベルの表示をよく読んでから使用してください。

ラバーカップで汚れを吸い出す
ホームセンターなどでも手軽に入手できるラバーカップは、詰まり解消グッズとしては定番とも言えるアイテムです。

どこで使うかによって形状が違うため、ラバーカップの購入時は、詰まりの発生箇所に適したものかどうかをしっかりと確認しましょう。

ラバーカップを使用するときは、先端のカップ部分が浸るくらいに水を溜めた状態で、排水口の穴を覆うようにカップを押し付けます。

そのまま柄の部分をゆっくり押す、強く引く動作を繰り返し、詰まりが取れる感覚があれば成功です。

このとき、力を入れるのは引く動作のときのみにしましょう。押し出す動作のときに力を入れすぎると、詰まりが奥へ移動し、取れなくなることがあります。

また、固形物などが詰まった場合には使用できないため、別の方法を試しましょう。

真空式パイプクリーナーで汚れを吸い出す
ラバーカップの吸引力をさらに高めたものとして、真空式パイプクリーナーという道具があり、こちらもホームセンターなどで手軽に購入できます。

真空式パイプクリーナーは、手元のレバーを押し引きすることによって、ラバーカップと同じ原理で汚れを吸引するアイテムです。

本体の筒が太ければ太いほど吸引力が高くなるため、購入時は筒の太さで選ぶと良いでしょう。

ワイヤーブラシで汚れを掻き出す
ワイヤーブラシはホームセンターなどで手軽に購入できるアイテムで、キッチンや洗面所、トイレなど、さまざまな場所の詰まりに使用できるアイテムです。

長いワイヤーの先に細かいブラシの付いた形状になっており、排水口に差し込んで、詰まっているものを直に掻き出して使用します。

詰まりに到達したら、手元のハンドルでブラシの先端を動かし、汚れを少しずつ絡め取りましょう。

ブラシが引っ掛かれば固形物を取り出すことにも利用できますが、余計に奥へ移動してしまうこともあるため、うまく行かない場合は無理に続けないようにしてください。

100均のワイヤーブラシは効果がある？
最近では100均でも販売されていることの多いワイヤーブラシですが、100均のものは長さが1m未満であることがほとんどです。

詰まりの箇所がかなり浅い場合はもちろん有効ですが、排水口の奥で詰まりが起きた場合は十分に使えない可能性があるため、注意しましょう。

高圧洗浄機で押し流す
これまで紹介した方法で詰まりの除去を試みても効果がなかったときは、排水枡の詰まりが考えられるかもしれません。

排水枡は、戸建ての住宅であれば敷地内の地面の下に設置されていることの多い設備で、その役割は各住宅から出た排水と、行政が管理する下水道とをつなげることです。

この排水枡には、排水の中に含まれるゴミなどの固形物を分離できるものもあり、ここに詰まりが発生することがあります。

排水枡の詰まりには高圧洗浄機が有効ですが、持っていない家庭も多いでしょう。

高圧洗浄機を持っていない場合や、使用に不安がある場合は、専門業者に清掃を依頼するのが最善です。

配管詰まりを自分で解消できないときは業者に依頼しよう

配管詰まりを自分で解消するのに不安がある、もしくはやってみてもうまくいかなかった場合は、できるだけ早く水道の専門業者へ相談すると良いでしょう。

以下に該当するケースでは、専門知識なしでの対応が難しいことが多いため、個人で何とかしようとせず、業者へ依頼することをおすすめします。

排水管の劣化
普段は目に見えていない配管も、やはり長く使用し続けていると老朽化が進み、劣化してきます。

詰まりが起きていないにもかかわらず水の流れが悪い、もしくは悪臭がするなどの兆候がみられる場合は、排水管自体の交換が必要となる場合もあるため、専門業者への相談が望ましいでしょう。

排水管が複雑な構造
排水管にもさまざまな形状があり、中には複雑に曲がりくねった構造のものなどもあります。

シンク下などには、簡単な道具があれば取り外せる配管もありますが、パイプの構造が複雑できれいに掃除できないケースもあるはずです。

そのような場合は無理に作業を続けず、業者へ依頼しましょう。

賃貸物件での排水管トラブル
賃貸物件の場合、配管は物件の管理者の所有物です。

管理者側が修理費用を負担してくれることも多いため、配管の詰まりなどに気が付いた場合は大家さんや管理会社など、物件の管理者に連絡しましょう。

自分で修理したものの悪化をまねいてしまった場合は、費用を負担させられる可能性もあるため、注意が必要です。

業者へ依頼したときの料金はどのくらい？
配管詰まりの解消を業者へ依頼したときの料金は、詰まりの度合いによって決まります。

軽度のつまりであれば10,000円前後、高圧洗浄機やトーラーなどの機械を使用しての作業であれば20,000〜30,000円前後が目安です。

業者によって差が出る場合もありますので、まずは複数の業者で見積もりを取り、修理内容や金額を比較しながら検討すると良いでしょう。

まとめ

配管が詰まってしまった場合でも、軽度の詰まりであれば洗剤や道具などを利用して解消できます。

詰まりが起きた場所や原因によって使える手段や道具なども変わるため、状況に合った方法で対応しましょう。

自力での作業に不安を感じたり、うまくいかなかったりした場合は、詰まりが悪化する前に業者へ相談するのが最善です。