キッチンシンクの汚れは意外と頑固

日常生活で最も汚れやすい場所の1つがキッチンシンクであり、朝昼晩と最低3回は利用するため常に汚れがたまりやすいのです。そうしていると、毎日小まめに掃除しているつもりでも、頑固な汚れが蓄積してしまい、こびりついてしまいます。

市販のキッチン用洗剤でスポンジを使っても全然落ちないことも決して珍しくはありません。なぜそのようなことが起こるのかというと、そもそも汚れの種類がどういうものかを把握している人が少ないからです。

そこで今回はキッチンシンクに溜まりがちな汚れの種類とその原因、そして対応策を個別にご紹介します。

キッチンシンクが汚れる原因

・水垢やヌメリ
キッチンの水道水には無機質成分や鉄分などの金属イオンが含まれているため、それが他の汚れと混じり合って水垢になります。放っておくと、それが白い汚れとなってさまざまなものがこびりつき、またそこから黄ばみや黒ずみといった濁りになるのです。

こういうタイプの汚れは市販の中性洗剤で落とすことはできず、アルカリ性の汚れなので酸性洗剤が必要となります。もし水垢やヌメリが目立つ場合は普通の洗剤では落ちないので事前準備をしておいてください。

・油汚れ
2つ目によくあるのがサラダ油やオリーブオイルなどの食用油であり、これもまた頑固な汚れの原因となります。食用油はよく鍋に入れて使うものですが、料理の知識がない人はその油をついついキッチンシンクに流してしまいがちです。

しかしキッチンシンクに油を流してはならず、そんなことをすると光や熱の影響で酸化して頑固な汚れとなります。半年ほど放置していると一般の洗剤では落ちにくくなるため、油を流してしまったら早めに掃除しましょう。

・石鹸カス
3つ目が料理前と料理後に使用する石鹸のカスであり、水垢やヌメリとは別の厄介な汚れの元凶です。石鹸の成分に含まれる脂肪酸ナトリウムと水に含まれるカルシウムイオンが融合してしまうことで発生します。初期段階であれば簡単な汚れで済みますが、放置しておくとこれまた頑固な汚れとなってしまいなかなか落ちません。酸性の汚れなのでアルカリ性の洗剤を用いると、落とせるという点を忘れないようにしましょう。

・経年劣化によるシンクのサビ
近年はサビにくいステンレス製のキッチンが主流ですが、金属製のキッチンは経年劣化に伴うサビが現れます。主に湿気や腐食性ガスによって発生し、放置しておくと穴が空いてしまい取り返しがつかなくなるのです。

一度腐食でサビてしまうと、汚れを落とすことは難しく、落とせたとしても元には戻りません。ここまで行くと自力で対処できる範囲を超えていますので、速やかに業者に相談しましょう。

キッチンシンクの掃除方法

・シンクの掃除に必要な洗剤や道具を揃える
まずはシンクの掃除に必要な洗剤や道具を一式買い揃えておく必要があります。道具としてはスポンジやペーパータオル、キッチンペーパー、新聞紙を用意しておきましょう。洗剤は台所用洗剤以外にも重曹、クエン酸、セスキ炭酸ソーダ、クリームクレンザーを用意してください。

市販の中性洗剤だけでは対応しきれない汚れに備えて、数多くの洗剤を準備しておくことが大事です。また業務用のハウスクリーナーも臭いは強烈ですが、意外と頑固な汚れを落とせます。

・水垢やヌメリ
水垢やヌメリはアルカリ性の汚れなので、酸性洗剤であるお酢やクエン酸で対処が可能です。方法としては酢かクイ塩酸を1:2の配分で混ぜ合わせ、空っぽのスプレー容器に入れてください。

初期症状の段階であれば、振りかけて1時間近く放置しておけば汚れを落とせます。しかし臭いが強烈なので窓を開けて換気扇をつけて臭いがキッチンに充満しないようにしましょう。スポンジでも落とせますが、その場合はやや時間がかかりますのでおすすめはしません。

・石鹸カス
石鹸カスの場合は水垢やヌメリとは逆に酸性の汚れなので酸性洗剤は効果がありません。そのため酸性の汚れに対応可能な重曹を用いてしっかり汚れを落としてください。もしくはセスキ炭酸ソーダを使っても落とせます。

方法としては重曹の場合は粉を振りかけて1時間ほど放置して水で洗い流しましょう。セスキ炭酸ソーダは水500mlに対して小さじ1杯分のセスキ炭酸ソーダを混ぜます。スプレーボトルに入れた上で吹きかけて10分程を放置し、洗い流しましょう。

・油汚れ
油汚れの場合は重曹とクエン酸の併用ですが、酸性とアルカリ性の混合なので危険です。そのため用いる場合は必ず換気をした上で、別々のタイミングで使用しましょう。それでも汚れが落ちない場合は強力な塩素系漂白剤を用いるという手段もあります。しかし漂白剤は臭いと効果が強烈なので、必ず換気をしてマスクと手袋を着用して使用してください。

・経年劣化によるキッチンシンクのサビ
経年劣化によるキッチンシンクのサビは上気してきた洗剤で対応することはできません。そのためクリームクレーザーかハウスクリーナーを用いてサビを落としましょう。軽度の場合であればそれで解決できますが、重度の場合キッチンそのものに穴が開く場合があります。この場合はキッチンシンクの寿命が尽きたと見て業者に依頼し交換してもらいましょう。

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