カランやシャワーが切り替えできない・水漏れが止まらないときの原因と対処法
お風呂のシャワーを使っていると、突然カランとシャワーの切り替えができなくなったり、水漏れが止まらなくなったりすることがあります。
特に水漏れが止まらないケースでは、水道代が無駄になってしまうことを考えると、できる限り早めの対応が重要です。
この記事では、カランやシャワーが切り替えできなくなったとき、水漏れが止まらなくなったときの原因と対処法について解説していきます。
カランやシャワーが切り替えできない・水漏れが止まらないときの原因
お風呂でカランとシャワーの切り替えができない、ハンドルが固くて回らない、水やお湯が出続けてしまうなどのトラブルが起きた場合の原因としては、以下のようなケースが考えられます。
・シャワーヘッドに水が溜まっている
・切替バルブが故障している
・水栓本体の故障やパッキンの傷み
原因によってはすぐに対応可能なものや、ホームセンターなどで手に入る新しいパーツと交換すれば簡単に解決できるものもあるため、できそうなものは試してみると良いでしょう。
シャワーヘッドに水が溜まっている
水漏れがあるものの、シャワーヘッドを上に向けるとおさまるという場合は、シャワーヘッド内に残った水が滴っていることが原因であると考えられます。
この現象は故障ではなく、シャワーヘッド内の水がすべて抜ければ水漏れはおさまるため、修理の必要はありません。
このような場合は、使用後にシャワーヘッドを軽く振るなどして水を抜けば解消できます。
シャワーヘッドを上に向けても水漏れが続く場合は、切替バルブの不具合が考えられるため、次の項目を参照してください。
切替バルブが故障している
カランとシャワーの切り替えができない、シャワーの水が止まらないケースで最も多い原因は、水栓の中の切替バルブ(切替弁)にサビやカビなどが付着し、劣化している場合です。
この他にも、水が出なくなったり、水温が調整できなくなったりといった症状が出ることもあります。
切替バルブは、水栓本体のラベルや取扱説明書などでメーカー名と型番が確認できれば、ホームセンターや通販などで新しいものを購入し、自分で付け替えることも可能です。
切替バルブの価格は3,000円前後で、モンキーレンチやマイナスドライバーなどの簡単な工具があれば交換できます。
専門業者に頼むより安く済むというメリットもあるため、適合パーツが手に入りそうなときは、自分で交換してみるのも良いでしょう。切替バルブ交換の詳しいやり方は、後述の記事を参考にしてください。
自力で交換することに不安がある場合や、適合するパーツがわからない場合は、迷わず専門業者へ相談しましょう。
パーツ交換などの軽作業を専門業者へ依頼したときの料金は、10,000円以内であることがほとんどです。
水栓本体の故障やパッキンの傷み
切替バルブを交換しても切替ができない、水漏れが止まらない場合は、水栓(蛇口)そのものの劣化が原因で不具合が起きている可能性があります。
水栓内で使われているパッキンなどのパーツの寿命は、およそ10年程度です。
長く使用している場合は複数のパーツが劣化している可能性が高いため、水栓を丸ごと交換しておく方が良いでしょう。
水栓の交換はDIYに慣れていれば自分で行うことも可能ですが、取り付けから長い年月が経過している場合、仕様変更などで同じ水栓が手に入らなくなっていることもあります。
購入間違いなどを避けるためにも、交換作業は自己流でなくプロに任せる方が安心です。
切替バルブを交換しよう
この項目では、自分で切替バルブを交換する場合に必要なものや、具体的な交換手順について解説していきます。
新しい切替バルブを購入するときは、事前に取扱説明書などを確認し、メーカー名や型番を控えておきましょう。
また、古いバルブを店に持ち込んだり写真を撮ったりしておくと、購入時に迷う心配がなく安心です。
水栓本体の型番がわからない場合は、直接メーカーに問い合わせてみましょう。
切替バルブ交換前に準備するもの
切替バルブを交換する際は、事前に以下のものを準備しましょう。
・新しい切替バルブ
・ゴム手袋
・モンキーレンチ
・マイナスドライバー
・プライヤー(あると便利)
ナットを回したりバルブを引き抜いたりする際は、力が入りやすいようゴム手袋を装着して行うのがおすすめです。
プライヤーはなくても作業可能ですが、バルブが固くて抜けなくなっていることもあるため、用意しておくとより安心です。
作業中に水が噴き出さないよう、作業を始める前にはマイナスドライバーなどで止水栓をしっかりと閉めておきます。
止水栓は、水側とお湯側にひとつずつ付いているため、必ず両方の栓を閉めるようにしましょう。
切替バルブ交換の具体的な手順
切替バルブの交換手順は、以下のように行います。
1. マイナスドライバーで止水栓を閉める
2. ハンドルにキャップが付いている場合は、マイナスドライバーを引っかけて外す
3. ハンドルをゆっくりと引っ張って外す
4. ハンドルを外した後に出てきたナットを、モンキーレンチでゆるめて外す
5. 切替バルブを引っ張り出す
6. バルブが固くて抜けない場合は、プライヤーを使用して引っ張る
7. 新しい切替バルブを溝に合わせてしっかりと差し込む
8. 元通りにナットとハンドルを取り付ける
9. 止水栓を開け、水漏れがないかをチェックする
メーカーによって水栓の構造が異なる可能性もあるため、取扱説明書があれば事前に確認しておきましょう。
止水栓が固くて回らなくなっている場合は、代わりに建物全体の水栓を閉めます。水道の元栓は、屋外の水道メーター付近に付いていることがほとんどです。
ハンドル内部のナットを回す作業や、切替バルブを引っ張り出す作業には、かなり力が必要になる場合があります。
工具を使っても外せない場合は、水栓そのものを破損させてしまう可能性もあるため、無理に作業を続けず専門業者へ相談しましょう。
パッキン劣化や水栓の交換が必要なときは修理業者へ依頼しよう
切替バルブを交換しても改善がみられなかった場合や、水栓のパッキンが劣化している場合、水栓そのものの故障が疑われる場合には、できるだけ早く専門業者へ修理を依頼しましょう。
また、水栓を使い始めてから10年以上の年月が経過していたり、仕様変更によって同じパーツが見つからない場合なども、プロに相談した方が安心です。
業者に依頼した場合の修理費用の目安としては、切替バルブなどのパーツ交換であれば10,000円以内、水栓の交換であれば10,000〜30,000円ほどかかることが多いようです。
業者によっては作業料に加えて出張費がかかったり、交換部品の種類によって金額が変化することもあるため、まずは無料見積を利用し、複数の業者で具体的な費用を出してもらうと良いでしょう。
依頼の際は即決せず、修理内容や追加料金が発生しないかどうかなどもしっかりと確認し、検討を重ねることが大切です。
まとめ
お風呂のカランやシャワーの切り替えができない、水漏れが止まらないときは、切替バルブ(切替弁)が劣化している可能性が考えられます。
切替バルブは、水栓本体のメーカー名や型番が分かればホームセンターなどで購入し、自分で交換することも可能です。
しかし、やってみたものの交換作業がうまくいかなかったり、自分で作業することに少しでも不安を感じたりした場合、水栓自体の交換が必要となる場合は、すみやかに専門業者へ相談しましょう。