シンク下の防臭キャップの付け方は?臭いが取れない原因や他の対策も解説
シンク下の床と配管に隙間があると、下水道からの臭いが逆流してきます。防臭キャップには悪臭を防ぐ作用があります。防臭キャップが付いていても、緩んでいたりサイズが間違っていたりすると効果がありません。
本記事では、正しい防臭キャップの付け方を解説し、臭いが取れないときの他の原因や対策についても紹介します。
防臭キャップはシンク下の悪臭防止に効果ある?
シンク下から悪臭がするときに考えられる原因はいくつかあります。そのひとつとして確認すべきなのが、排水ホースと排水管のパイプに生じる隙間です。
隙間が生じているときは防臭キャップが付いているか、緩みがないかを確認します。一方で、防臭に効果がないと言われることもあります。効果がないのは正しい使用法で使っていないからかもしれません。
悪臭を抑える必需品
防臭キャップは、床から続く排水管とシンクからつながる排水ホースの接続部分に設置されています。
床下には下水道が通っており、下水の悪臭がします。その悪臭を排水管に侵入するのを防ぎ、家の中に侵入させない役割をするのが防臭キャップです。臭いを防いでいる仕組みは、キャップをしっかり閉めて隙間を埋めているという簡単なものです。
防臭キャップには、樹脂タイプと金属タイプの2種類があります。金属タイプは扱い方が難しく、交換する際も業者に依頼する方が安心です。
防臭効果は一時的
防臭キャップが効果ないと言われるのには、効果が一時的であることが理由のひとつです。取り付けたら永久的に使えるものではないので注意が必要です。
防臭キャップはゴム製のため、経年劣化が進むとゴムが縮んだりひび割れを生じたりします。劣化すれば効果がなくなり悪臭が漂ってきます。
キャップの寿命は2~8年程度です。使用する種類や、使用状況で大きく差が出ます。特に水漏れした場合は、寿命はかなり短くなります。接続の緩みがないか、キャッツのゴムの劣化が進んでいないか、定期的に確認しておきましょう。
防臭キャップの取り付け準備
防臭キャップが緩んでいたりしっかり固定されていなかったりすると、効果が減ってしまいます。臭いを侵入させないためにも正しく付けることが重要です。
まず、排水管に適したサイズのキャップを準備します。サイズが違うと緩みができ、臭いを防止できません。
サイズの測り方は、まず、排水溝と排水ホースの直径を測ります。一般的なサイズは排水溝が32mm、排水ホースは50mmですが、賃貸物件では異なることがあるので自分で確認してください。計測したサイズのキャップを購入します。
もしくは、ホースに付いている実物がある場合は、それを外してホームセンターに持っていけば、同じものが手に入るので確実です。また、サイズ調整ができるものが売っていれば、間違える心配がなくおすすめです。
キャップが準備できたら、交換するために必要な、タオル、バケツも準備します。作業中に水漏れが起きるといけないので、シンク下スペースは物を取り出し、広く場所を確保しておきましょう。
防臭キャップの取り付け方
次に排水ホースの周りにタオルを敷いて、ホースを排水口から外します。外したら水漏れしないように、ホースの口をバケツに入れます。
キャップの交換の際は古いものを外します。緩んでいたり劣化したりしているとゴムが固くなっています。ホースを傷つけないようにゆっくり引っ張って外してください。
新しいキャップをねじ込むように回しながら設置します。排水管にホースを差し込みながら、キャップを接続部の隙間がなくなるように入れます。設置できたら、水を流して水漏れがないか確認します。
防臭キャップ以外で起こる臭いの原因
シンク下から悪臭がする場合に、他に考えられる原因を紹介します。
雑菌やカビの繁殖
最初に疑うべき原因が、シンク下の収納でのカビや雑菌の繁殖です。収納の扉を開けると雑巾のような嫌な臭いがする場合は雑菌の可能性が高いです。
調理器具や食器を洗った後、しっかり乾燥させずに収納すると水滴が漏れてしまいます。また、寒い季節には、お湯を流すことで生じる排水管とシンク下の温度差は結露を発生させます。湿った環境は雑菌が繁殖するのに好条件です。カビが発生している場合は換気を行って、掃除をしましょう。
キッチンの窓を開けて換気し、シンク下に収納している物をすべて取り出します。ゴム手袋をしてアルコールスプレーや塩素系漂白剤を吹きかけた雑巾で収納内を拭きます。
水拭き用、乾拭き用雑巾でそれぞれ水気が残らないように吹いていきます。そのまま、乾燥させるためにシンク下を解放しておきます。しっかり乾いたら、収納を元の状態に戻します。
他には、収納に入れている洗剤や調味料、油が臭いの原因になっている場合もあります。密閉された空間に長期間置くと悪臭になることがあります。収納はこまめに換気し、消臭剤を入れたり、開封した食品は密閉容器に入れたりするなどの工夫が有効です。
排水トラップの不具合
排水トラップは排水溝と排水管の間にあり、下水道からの悪臭が侵入するのを防止します。トラップがついていなかったり、機能していなかったりすると、悪臭を防げません。
トラップがついていない場合はホームセンターなどで新しいものが購入できます。ついていても破損などで機能していない場合は交換が必要です。交換は自分でも可能ですが、トラブルを起こしている場合は、トラップ以外の被害の可能性もあります。普段から触り慣れている人でなければ、業者に依頼する方が安心です。
排水管や排水トラップの汚れ
汚れを放置するとつまりの原因になるだけでなく、悪臭も発生します。定期的に掃除してきれいにしておくことが大切です。
掃除方法は重曹とお酢を使う方法が安全でおすすめです。重曹とお酢を2:1の割合で使います。重曹100gならお酢50gです。まず、排水溝に重曹を流し入れ、その上からお酢を流し、20~30分程度放置します。40~50度のお湯を200ml程度注ぎ、十分に洗い流します。
他の方法としてパイプクリーナーがあります。洗浄液は振りかけて放置したのちに洗い流すだけなので手間がなく簡単です。薬品を使うので、手袋をしたり換気をしたり扱いには注意してください。
掃除をしても悪臭が取れない場合は他の原因があるかもしれません。また、排水管からの臭いであれば、排水管やトラップが故障している可能性があります。
補強テープや防臭ゴムの劣化
シンク下の悪臭防止アイテムには、防臭キャップ以外に補強テープや防臭ゴムもあります。これらを使用していると、劣化して臭いが漏れている可能性があります。接続部分を確認し、劣化していれば交換しましょう。
悪臭が取れないときの対処法
シンク下や排水管の対策をしても悪臭が取れないときは、排水ホースの破損やパッコンの劣化なども考えらえます。
水回りのトラブルは水が漏れてくる恐れや、毎日使う場所なので早急に直したいものです。また、思った以上に被害が出ていたり間違った手順で作業したりするとより大きなトラブルになりかねません。交換や点検は自分でもできますが、業者に依頼した方が確実で安心です。
まとめ
シンク下の防臭キャップは悪臭防止に効果があります。劣化しているときや、もともとついていない場合は、新しいものを付けると悪臭を取り除けます。
寿命は2~8年ほどですが、水漏れした場合にはもっと縮まるので日頃から点検しておく必要があります。取り付け方は簡単ですが、サイズ間違いのないように注意しましょう。
悪臭の原因は他に、雑菌の繁殖や排水管の破損などがあります。まず排水管の汚れを掃除し、排水溝の異常をチェックしてください。
排水管に故障がない場合は、ホースの内部やパッキンの劣化の可能性もあります。ここで紹介したのは簡単な対処法です。難しい修理は業者に依頼した方が確実で安心です。
悪臭を放置するとどんどん臭いが大きくなる上に、臭いの原因を解決しておかないと水回りのトラブルにつながる恐れもあります。臭いを早期に発見するためには、シンク下をこまめに換気を行い、臭いが発生していないか定期的にチェックしましょう。