水道メーターから水漏れを判断!水漏れ時の対処法とチェックすべき場所を解説
「水道料金を確認すると、いつもより高額な使用量が請求されていた」といったトラブルに困ったことはありませんか?
普段通り水を使っていただけなのに、なぜ料金が高くなってしまったのでしょうか。それはもしかすると、ご家庭に設置された蛇口から水漏れが起きているからかも知れません。自宅の蛇口から水漏れが起きているかどうかは水道メーターでチェック判断可能です。
この記事では水漏れにいち早く気付くために水道メーターの仕組みや見方、水漏れの原因について解説します。
水道メーターから水漏れを判断できる?その理由とは?
住宅に設置された各蛇口のどれかから水漏れが起きているかどうかは水道メーターで判断できます。まずは「水道メーターの仕組み」について押さえておきましょう。
水道メーターの仕組み
水道メーターには以下3つの機能が搭載されています。
・パイロット
・確認指針
・検診メーター
それぞれどのような役割があるのかを解説します。
・パイロット
水道メーターで水漏れを判断するには「パイロット」と呼ばれる部品の見方を覚えましょう。パイロットとは水道メーターの左下部分に取り付けられた部品のことです。
パイロットは水が流れているときだけ回転する仕組みであるため、静止していれば水漏れはない、回転していれば水漏れがあると判断できます。検針の際にパイロットが回転し続けている場合は、水道局から「水漏れの疑いがある」といった内容の通知が届く場合もあります。
・確認指針
水道メーターには「確認指針」と呼ばれる部品も取り付けられています。「数字盤」と「赤い針」があり、水道メーターがきちんと機能しているかを判断します。
水を使うと「1L」と書かれたメーターが1周し、水量によっては「10L」と書かれたメーターが1メモリ進むといった仕組みです。なお、検針メーターと合わせて水道料金を算出する際に確認する部分でもあるため、確認指針が正常に機能していない場合は水道局に問い合わせてください。
・検診メーター
検診メーターとは上部に設置された盤のことです。検針の際に係員が水道料金を確認する際に見る部分で、どれだけの水が使われていたかを確認します。水道料金については係員に限らず誰でも計算可能です。
方法としては、検針メーターに表示された現在の数値から「前月の検針日に記録された数値を引くこと」で当月の水道料金を計算できます。ご自分で水道料金を計算し、正しい数値であるかどうかを確認するには、この方法を使って算出するとよいでしょう。
水道メーターの設置場所は住宅によって異なる
水道メーターの設置場所は住宅によって異なります。ここでは以下の3つによる水道メーターの設置場所について解説します。
・戸建て
・集合住宅
・ビル
・戸建ての場合
戸建ての水道メーター設置場所は道路や歩道などに設置されるのが一般的です。ただし、蓋付きのボックスに収納され、地面に埋められているケースもあります。
蓋には「水道」「量水器」などと記載があるため、誰でもひと目で水道メーターであることが確認できます。鍵などは付いておらず、簡単に開けられる仕組みです。
・集合住宅の場合
集合住宅であれば各部屋の玄関に設置されていることが一般的です。ただし、集合住宅であっても部屋数の少ないアパートの場合は戸建て同様、住宅に埋め込まれているケースもあります。
なお、アパートの場合の水道メーターは敷地内に埋め込まれていることも多いため、詳しい場所を知りたい方は管理会社や大家に確認するとよいでしょう。
・ビルの場合
ビルの水道メーターは一つの止水栓によって、ビル全体の水の供給が変わる仕組みです。そのため第三者のイタズラ防止などの理由から、わかりにくい場所に設置されているのがほとんどです。
ビル内の水漏れや水道メーターの動作確認などを行いたい場合は、水道メーターを管理する担当者に確認するのが望ましいでしょう。
水道メーターから水漏れが発覚!その原因
ここでは水漏れで考えられる2つの原因について解説します。
・長期利用による部品の経年劣化
・天災などの影響による水漏れ
蛇口周りの部品を長期間使用していたり、天災などによって部品がゆるんだりした場合は水漏れにつながる恐れがあります。直近の使用状況や環境に合わせてそれぞれチェックしましょう。
長期利用による経年劣化
蛇口から水漏れが起きる最大の原因は「長期利用による部品の経年劣化」です。これまで問題なく使用できていた部品であっても、使い方や頻繁に使うことによって部品は徐々に劣化します。
どれだけ清潔に取り扱っていても劣化は避けられないため、定期的な点検・メンテナンスを実施するよう心がけてください。
なお、劣化した部品を放置した状態で使い続けていれば、サビなどが発生し清潔な水が使用できません。ほかにも、水があふれてしまい、床下浸水につながるなど二次トラブルにつながりかねないため、掃除などの際は細かくチェックすると安心です。
天災などの影響
日本は地震被害の多い地域です。また、最近では台風の影響から水道管の破損などに見舞われるケースも少なくありません。このように、天災などの影響によって水漏れが起きる可能性もあります。
地震によって部品や蛇口周りがゆるんだり、ぐらつきが生じたりすることで、水道の設置に不具合が生じ、水漏れにつながるのです。直近で天災による被害が出た地域であれば、水道周りのチェックを行うことで、大きなトラブルを未然に防いだ対応が可能になります。
住宅内から水漏れが発生したときにチェックすべき場所
住宅内から水漏れが確認できた場合は、水道メーターや水道料金などをチェックすることが大切です。その理由は水漏れかどうかを細かく判断するには、蛇口を止めるだけでは判断が付きにくいからです。
メインで使う蛇口を閉めたからといって水漏れがないとは言い切れません。外に設置された蛇口やトイレなど、あらゆる可能性のある部分からの水漏れに気付くためにも、以下の方法を取り入れて水漏れに速やかに気付き、対応策を実施しましょう。
・住宅内の蛇口を閉めてから水道メーターをチェック
・水道料金(明細書など)をチェック
・水回りをチェック
・特定できない場合は水道業者に相談・調査を依頼しよう
住宅内の蛇口を閉めてから水道メーターをチェック
ポタポタと水が落下しているのが確認できたり、目視で確認できたりするのであれば、水漏れの疑いがある蛇口をそれぞれ閉めてから水道メーターを確認しましょう。
全蛇口を閉めているのにもかかわらず水道メーターのパイロット部分が動くようであればどこかで水漏れが発生しています。戸建ての場合、屋外に蛇口が設置されている場合もありますから、屋内外すべての蛇口を今一度確認してください。
水道料金(明細書など)をチェック
どこかで水漏れが発生していれば、これまでよりも高額な水道料金が請求されます。心当たりのない水道使用料が計測された場合は、速やかに各蛇口のゆるみや異常をチェックしましょう。
水回りをチェック
日々使う蛇口を確認することも大切です。トイレや浴室、洗面所やキッチンなど、毎日使用する蛇口から細かく水漏れが起きていませんか?ポタポタと音がしていなくても、蛇口の継ぎ目からじわじわと水が漏れるようであれば、水漏れの可能性があります。
蛇口が壁に取り付けられている場合、壁が水で濡れる場合もあります。このまま放置していれば壁が腐ってしまい大きなトラブルに発展しかねません。水漏れとは最初は気付きにくいトラブルです。
しかし、放置すれば二次トラブルにも発展しかねない危険な症状です。水漏れの疑惑がある蛇口が見つかった場合は、速やかに最寄りの水道業者による点検・修理見積もりを実施しましょう。
特定できない場合は水道業者に相談・調査を依頼しよう
目視では蛇口からの水漏れが確認できないのに、水道メーターはひたすら動いている、といった事象が続く場合は、速やかに最寄りの水道業者に点検を依頼しましょう。
目視では確認できないのに水道メーターが動いている場合は、壁や床下に設置された水道管から細かく水漏れが発生している可能性があるためです。
また、蛇口周りの部品がゆるんでいたり、不具合を起こしていたりする場合も水漏れにつながりやすいため、水道メーターによって水漏れが確認できたときは最寄りの水道業者に事情を説明し、細かく点検してもらうのが望ましいです。
まとめ
目視では確認しにくい水漏れも、水道メーターの仕組みさえ把握すればすぐに気付くことができます。
ただし、水道メーターの設置場所は戸建てや集合住宅、ビルなどの施設によって異なるため、水漏れかどうかを細かく判断したい場合は、管理会社や大家、ビルの管理担当者に問い合わせたうえで行うのが望ましいでしょう。
戸建ての場合は外部に蛇口が設置されているケースも少なくないため、まずは自宅周辺にある蛇口をすべて閉めてから水道メーターの確認を行うことを視野に入れましょう。