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水のコラム

トイレタンクの交換を検討するべきタイミングとは?


長年トイレを使っていると、タンクが割れるケースがあります。なかなか頻繁に起きることではありませんが、ひびが入った状態でそのまま使い続けていると、最悪の場合、壊れてしまう場合もあり得るのです。

本格的に使えなくなってしまったら、水道業者に頼んで新しいものと交換してもらうこともできますが、実は状態次第では、自分でも交換できる場合もあります。今回は、トイレタンクの種類やトイレタンクの交換方法についてご紹介します。

まずはトイレタンクの種類をチェック

トイレタンクの素材には、大きく分けて3種類のタイプに分かれます。

・密結タイプ
タンクが便器の上に乗っており、便器に2本のボルトで固定しているタイプ。

・平付タイプ
トイレの正面の壁に取り付けているタイプです。洗浄管というパイプが便器とタンクをつないでおり、タンクの水がそのパイプを通って便器に流れ込む仕組みとなっています。おもにユニットバスについているトイレによく見られるタイプになります。

・隅付タイプ
タンクがトイレの隅に取り付けてあるタイプで、便器とタンクをつないだパイプの間を水が通り、便器に流れ込む仕組みとなっています。おもに、古いマンションや一戸建ての個室トイレなどに使用されているタイプです。

また、通常の個室トイレでは陶器製のものが多く使われていますが、ユニットバスタイプのトイレでは樹脂製のタンクが使われていることが多いです。便器はそのほとんどが陶器でできていますが、タンクの部分は陶器タイプと樹脂タイプに分かれています。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                      

トイレタンクの交換を検討するべきタイミングとは?

では、トイレタンクを交換しなければいけないタイミングとは一体どのような時なのでしょうか。

まずは「タンクにひびが入った時」「タンク自体が割れてしまった時」が挙げられます。トイレのタンクは陶器製であっても樹脂製であっても、割れてしまう恐れがあるのです。おもに無理な力が入った時にひびが入ってしまうことが多く、よくあるパターンとしては体重のかけ方が悪かったタイミングや、勢いよく便器に座ってしまった際などに破損してしまうケースが多いでしょう。ただし、都営や市営の便座では蓋がないタイプもあるので、しっかりと見ることが大切です。

さらに「タンク内の結露防止材が膨らんできた時」にも、戻らない場合があるのでタンクを交換する必要があります。これは、樹脂製のタンクには珍しい現象になりますが、陶器製のタンクでは結露を防ぐための結露防止材が張り付けられているタイプが多く、膨らんでしまったりするのは、決して珍しい現象ではありません。

古くなったからといって、必ず起きてしまうことではありませんが、トイレ内の室温や湿度、そのほか様々な条件が重なることにより、タンク内の部品が上手く動かなくなる可能性が高くなります。

タンクと便器のどちらも交換するのであれば問題ありませんが、もしタンクのみなどの交換ということであれば、必ず同じメーカーのもの、同じタイプのものを選ぶようにしましょう。同じメーカーというだけであっては、作られた年数によってはタイプが大きく異なる、大きさが合わないといった問題が発生することがありますからね。型番を自分で調べてみるのも一つの方法ですが、万が一わからない場合は、メーカーのお客様相談室に写真を撮ったものを送ってみて直接調べてもらうのもおすすめです。

タンクのみの交換であれば、おおよその価格は5万円程度で手に入るとされています。しかしネットで詳しく調べてみるともう少し価格を抑えられることもあるかもしれないので、いくつかのところで比較してみるといいかもしれません。

トイレタンクを交換する方法

タンクの交換はどのように進めればいいのでしょうか。今回は「密結タイプ」のトイレタンクの交換方法についてご説明していきます。

密結タイプのトイレタンクというのは、便座に取り付けられているので、まずは便器からタンクを取り外し、止水栓を閉め給水を止めるようにしましょう。もし「止水栓が回らない」「止水栓が動かない」といった場合は、屋外の元栓を閉めてから、作業するのがいいでしょう。

そして、タンクにつながっている給水管をホームセンターで売っているような、モンキーレンチを使ってナットを緩めて外します。その際、ナットの部分から取り出した古いパッキンは取り付けた後に漏水する恐れもあるため、必ず捨てるようにし、新しいものに交換するようにしてください。

さらに、タンクの中には水を流した後でも、水が残っている場合もあるので、タンクを外す前には雑巾を使って必ずタンクの底に水がない状態にしておくことがポイントです。タンクを外した後は、密結パッキン・密結ボルトを外して新しいものと取り替え、タンクをもとに戻しましょう。この一連の作業が一番の難所だとされているので、できることなら動画を見ながら行っておいたほうがいいでしょう。固く締めてしまうと女性の力であっても簡単に割れてしまうおそれがあるので、基本的には手締めで行うのがベターだとされています。

さらに、すべての作業が終わったら、試しに2~3回ほど水を流して、ボルトやタンクの下をさわるなどして、水が漏れてこないかをしっかり確認するようにしましょう。水が漏れてこなければ問題はありません。

密結タイプでは、おおよその作業はこういった流れになりますが「平付タイプ」「隅付タイプ」については、ものによっては壁からの取り外しや洗浄管周りの部品を交換するのが別途必要となるため、自分で行うとなるとかなり難しいといえるでしょう。

したがって、こういった大きな作業が必要になるのであれば、専門の水道業者に依頼してみるのが賢明です。もし、密結タイプであっても自分ではできないと判断した時であれば、自分で作業をして状況を悪化させてしまう場合もあるので、同じくプロの力を借りてみた方がいいかもしれませんね。

まとめ

今回は、トイレのタンクに関するトラブルについて、タンクの種類や交換するべきタイミング、さらに作業をする際のポイントやコツなどについてご紹介してきました。そもそもトイレのタンクが割れたり、壊れたりするといった現象はそう頻繁に起きるようなことではなく、あまり馴染みのない人の方が多いかもしれませんが、使い方やトイレの環境次第ではこうしたトラブルは決して、可能性はゼロではありません。

また、最近ではホームセンターでも手軽に部品や器具が手に入ることもあり、密結タイプであれば、自分でも作業ができるケースも十分あります。仕組みや構造をしっかりと理解しておけば、プロに依頼するよりも迅速に、そして金銭面でもコストが下がるといったメリットもあります。

ただし、手順は単純なものではありますが、要所によっては慎重さを求められるところがあります。もし、あまりこういった作業に自信がないといった方や、平付タイプ、隅付タイプといった特殊なタイプを持つのであれば、思い切ってプロの水道業者に依頼してみるのも一つですよ。

ぜひ、お使いのトイレタンクのメーカーや型番などを確認し、できるだけすぐに対応するようにしましょう。

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