キッチンの水栓は交換が必要?交換の費用やタイミングの目安
キッチンの水栓を長い間使っていると「レバーが固くて開けづらい」「水漏れするようになった」などの、不調が見られるようになってきたかもしれません。
この記事では、キッチンの水栓の交換費用や交換手順、交換するタイミングなどを詳しく説明します。
キッチンの水栓の種類ごとの特徴とは?
キッチンの水栓の種類を種類ごとに紹介します。
■単水栓
単水栓とは、ハンドルと蛇口が1つずつ付いたシンプルな形状のもの。洗濯機置き場などに多く使用されている水栓です。単水栓は水かお湯のみしか出すことができません。ハンドルには青や赤で目印を付けられていることが多く、青の場合は水、赤の場合にはお湯が出ます。
■シングルレバー混合栓
1つの蛇口にレバー型のハンドルが1つ付いている水栓を、シングルレバー混合栓といいます。1つのレバーで水とお湯を出すことができます。レバーを上下にさせて水量を変えたり、レバーを左右に動かして温度を調整したりも可能です。料理しながらでも片手で扱えるため、キッチンでよく使用される型の水栓になります。
■ツーハンドル混合栓
ツーハンドル混合栓は、1つの蛇口の左右に水用・お湯用にわかれてハンドルが1つずつ付いている水栓です。水のみを使用したいときは対応したハンドルを開き、お湯の温度を低くしたい時には水のハンドルを回して水温を調整できます。キッチンの他に、バスルームなどに設置されていることが多い水栓です。
■サーモスタット混合栓
サーモスタット混合栓は、横長の円柱形ハンドル部と蛇口が1つ付いたタイプの水栓。自動温度調節機能付きの水栓なので、お湯の温度を一定に保つたいときに便利です。バスルームでよく使用されることが多いでしょう。
■タッチレス水栓
水栓についているセンサーに手をかざすだけで、水を出したり止めたりできます。ハンドルに触らず操作可能なので、手に泡がついていたり汚れていたりする場合にも、水栓を汚す心配がありません。
キッチンの水栓の交換費用相場
キッチンの水栓の交換には、まず水栓本体の価格がかかります。水栓の種類によっても異なりますが、およそ2万円かかります。
次に交換費用です。交換費用にも金額に幅があり、7,000円〜1万5,000円を目安にしておくとよいでしょう。パッキン代など細かい部品の代金や、出張料、夜間料金などもかかります。加えて、工事保証費用・廃棄処分費用・諸経費等も交換費用として考えておきましょう。
工事保証費用は、水栓交換後に工事が原因で不具合が起こったときに再対応してもらう費用です。保証内容や費用は、業者によって異なるのでしっかりチェックしておきましょう。
廃棄処分費用とは、古い水栓の解体・処分にかかる費用です。諸経費には水栓の取り寄せにかかる費用や作業日の駐車場料金などが含まれます。
業者によっては、細かい項目はすべて諸経費としてまとめるケースもあるようです。見積もりの段階で疑問に思った点は、すぐに問い合わせて確認してみましょう。
キッチンの水栓の交換手順
ここからは、キッチンの水栓を交換する際の手順を紹介します。
まず、水栓の状態を確認することから始めましょう。どのような症状や不具合があるのかを確かめます。蛇口がぐらついているなら「本体や取り付け台座のビスがしっかり締まっているか」水漏れしているなら「どの部分から水漏れが起こっているか」をチェックしてください。接続部分や配管を実際に触ってみると、水漏れしている箇所を特定できるでしょう。
次に、作業中に水が噴き出さないように止水栓を閉めます。元栓も閉めると、さらに安全でしょう。その後、水栓を分解していきます。部品の劣化など水栓内部に原因がある場合は、水栓を分解する必要があるでしょう。
さらに、レバー全面やハンドル上部についているカラーキャップを外して、ネジを緩めてからハンドルを取り出してください。ツーハンドル混合水栓の場合、ナットを外してバルブを引き抜きましょう。シングルレバー混合水栓の場合は、内部にはカートリッジが取り付けられています。カートリッジの押さえを外して、カートリッジを取り外してください。
続いてスパウトと呼ばれる水が出てくる部品を引き抜けば、分解が完了します。最終的にこれらの部品を元に戻せるよう、一つひとつの作業をスマホに収めることをおすすめします。
水栓の分解が終わったら、部品を清掃し交換しましょう。本体に付着している水垢などの汚れや、結合部分に溜まったゴミを拭き取ってください。シングルレバー混合水栓のレバーハンドルが固い時は、水道修理に使用するグリスを塗るとよいでしょう。
ゴミやさびなどをしっかり拭き取った後に、カートリッジやパッキンなどを新しい部品に交換します。交換が終わったら、水栓を元通りに組み立てます。組み立ては分解した時と逆の作業になるため、分解時に写真を撮っていた場合は、写真を確認しながら進めていくと間違いないでしょう。
最後に、問題なく使用できるか水栓をチェックします。最初に閉めていた止水栓と元栓を開いて、何度か水栓を開け閉めしてみましょう。1分以上水を出し続けて、水漏れなく使用できるか、念入りに確かめてください。
これらが交換手順になります。自分でも水栓の交換手順を理解しておくと、水道業者に依頼するときもスムーズになるでしょう。
キッチンの水栓を交換するべきタイミング
キッチンの水栓が壊れてからの交換は避けたいもの。どのようなタイミングで交換できるのでしょうか。
1つ目は、耐用年数が近い、または過ぎている場合です。水栓の耐用年数は10年前後だといわれています。もちろん家族構成や使用頻度によっても異なりますが、耐用年数が近いと何かと不具合が出てくるものです。不具合を起こしている部品だけでなく、本体の劣化も進んでいると考えられるでしょう。
2つ目は、交換部品の入手が困難、もしくは時間がかかる場合です。水栓金具のメーカーでは、新しい商品の研究や開発が進んでいます。新しい商品が販売されると、古いモデルは製造を終了していく例もあるでしょう。耐用年数が近づいてくると部品の在庫も少なくなり、商品を手に入れるのが困難になっている場合もありえます。
3つ目は、サビやがたつきが発生している場合です。サビやがたつきが現れるのは、経年劣化のサインと考えるべきです。水栓自体が全体的に劣化して発生していることが考えられるので、部分的な修理よりも交換の方がよいでしょう。
部品を交換したとしても、経年劣化しているのであれば、別の箇所で不具合が起こってしまうと考えられます。水栓を交換することで節水できたり、時間の節約になったりする場合もあるでしょう。
まとめ
キッチンの水栓には、シンプルな形状の単水栓や1つの蛇口にレバー型のハンドルが1つ付いているシングルレバー混合栓などがあります。
交換する際には、水栓本体の価格だけでなく交換費用や、パッキン代など細かい部品の代金もかかるので、しっかり見積もりしておきましょう。
耐用年数が近かったりサビやがたつきが見られたりする場合は、水栓を交換してください。壊れる前の早め交換を心がけると、余計なトラブルを避けられるでしょう。