トイレが詰まった時にスッポンない場合はどうする?詰まる原因も紹介!
トイレの詰まりを直す道具として、真っ先に思い浮かぶのが「スッポン(ラバーカップ)」です。しかし、スッポンを常備している家庭は意外と少ないのが現状です。
スッポンがない状況でトイレが詰まってしまうと、どうすれば良いのかわからず頭を抱えてしまう人も多いでしょう。
そこで今回この記事ではトイレが詰まってしまった時、スッポンがなくても慌てずに済む方法について解説していきます。「トイレが詰まる原因」や「トイレの詰まりを未然に防ぐ方法」も記載していますので、ぜひご参考にしてください。
トイレが詰まってスッポンがない場合
スッポンがなくても、身近にある生活用品でトイレの詰まりを解消することができます。代用品として挙げるのは以下の3点です。
● ペットボトル
● ビニール袋
● ラップ
上記の3点はスッポンのように空気の圧力を発生させることができます。加えて「重曹とクエン酸」で発生する炭酸ガスや「お湯」も汚れを軟化させる効果があります。
どの作業においても、水が溢れないよう事前に便器内の水位を減らしたり、止水栓を閉めたりしておくことが大切です。ウォシュレット機能がついたトイレの場合は、コンセントを必ず抜いておきます。
ペットボトルを使用する
ペットボトルのフタを外し、底から4cm程度のところで切り落とします。ペットボトルの準備が整ったら、以下の手順で作業を行います。
1.便器内の水が溜まっている部分にペットボトルを突っ込み、フタの部分を上向きにし、手のひらか指で飲み口をしっかりと塞ぎます。汚水を扱うため、手袋を使うと安全です。
2.ペットボトルを上下に動かしてラバーカップを使う時のように何度か繰り返し上下させましょう。「ゴボゴボ」という音がしたら詰まりが解消されたサインです。
ラップを使用する
1.トイレのフタと便座を上げる
便器のフチが汚れているとラップの張り付きが悪くなるため、汚れやぬめりがある場合は掃除をし、水気は拭き取ります。
2.便器にラップを巻きつける
以下の3点に注意をし、ラップが緩まないよう、何重にも巻きつけます。最低でも10周以上巻き、空気が漏れないよう密閉します。
3.ラップの中心を押したり離したりする
ラップの中心を、手のひらを使ってゆっくり押していきます。テンポ良く、ラップが破れないくらいの強さで押したり引いたりを繰り返しましょう。
ビニール袋を使用する
1.手にビニール袋を数枚重ねる
破れにくいビニール袋のゴム手袋をはめると汚水が入りにくくなります。手首部分は輪ゴムでしっかりととめましょう。
2.手を便器の排水口に差し込む
手を拳の形にして差し込みます。手が小さく隙間ができてしまう場合は手にタオルを巻きつけるとよいでしょう。
3.拳を出し入れする
「ゴボゴボ」という音がするまで、差し込んだ拳を何度か出し入れします。水を流して詰まりが解消されているか確認をして完了です。
重曹とクエン酸を使用する
炭酸ガスが発生するため、トイレ内の換気を良くしておきましょう。
1.重曹→クエン酸の順番で入れ、発泡させる(分量の目安は重曹1:クエン酸2)
2.便器から40〜50cmほどの高さからお湯(45℃程度)を注ぐ
便器の半分程度が目安です。
3.1時間程度放置する(放置する際は必ずフタを閉める)
詰まりが解消されると便座内の水位が下がっています。
お湯を流す
1.バケツに汲んだお湯をゆっくり注ぐ
詰まりに届かせるよう、少し高い位置から少しずつ注ぐことがポイントです。便器が破損する恐れがあるため、熱湯は使わず50℃程度のお湯を使いましょう。
2.しばらく放置する
詰まりが解消できているか確認をする際、いきなりトイレのレバーで水を流すのではなくバケツで少しずつ水を注ぎましょう。
トイレが詰まった時にやってはいけない方法
トイレが詰まってしまうと、多くの人が「早く直さなければ」と慌てて手当たり次第に色々な方法を試してしまいがちです。
しかし、間違った方法により、更に深刻な事態を招いてしまう恐れがあります。ここからは詰まりに対し、やってはいけない逆効果な方法について解説します。
レバーで水を流さない
トイレが詰まってしまうとどうしても慌ててしまうため、詰まりを流そうと何度もレバーで水を流してしまいたくなります。しかし、この行為はトイレの詰まりに逆効果です。
トイレが詰まっていた場合、レバーで大量の水を流すと水位がどんどん上がってしまい、詰まっていた汚水が溢れてしまう恐れがあります。
汚水が溢れることで水漏れなどの大きなトラブルに発展する可能性があるため、トイレが詰まっていると感じた時はレバーで水を流すことは絶対にやめましょう。
便器を外す
便器を自分の手で取り外すこともやってはいけない行為です。ほとんどの方は便器の取り付けの仕組みを理解していないことが多く、取り外せても元通りの状態に戻すことが難しいからです。
使用している便器の部品が劣化していた場合、取り外した時に破損し、状態が更に悪化することがあります。
便器が破損してしまい使用できなくなり、修理や交換という事態になると費用も多くなってしまうため、自分では絶対に便器を取り外さないようにしましょう。
強い薬剤の使用
トイレの詰まりを解消しようと、強い薬剤を使いたくなってしまうこともあるでしょう。しかし、強い薬剤を使うと便器が傷んでしまうほか、肌に触れたり目や口に入ったりすると身体に悪影響を及ぼすことがあります。
市販のパイプクリーナーや排水口用の洗剤は、汚れを溶かす効果があるものも存在しますが、トイレの詰まりの原因は便や尿石、トイレットペーパー、異物などさまざまです。
薬剤により対応できるものが違うため、使ってもまったく効果が得られない場合もあり、注意が必要です。
素手での作業
トイレの詰まりを解消させる際、素手で作業するのは絶対にやめましょう。便器には糞尿の汚れのほか、細菌もたくさん存在しています。トイレが詰まってしまった場合、溜まった水は大変汚れている状態です。
汚れや細菌が爪の間に入ってしまうと洗ってもなかなか取れません。手に細かい傷があった場合、そこから細菌に感染してしまう恐れもあります。
汚水が付着した手でほかの場所を触ってしまうと、本来きれいだった場所まで汚染されてしまいます。作業を行う際は素手では行わず、必ずゴム手袋を使用しましょう。
トイレが詰まる原因
トイレの床下にある排水管には「S字トラップ」というものがあり、構造上詰まりが起こりやすい場所でもあります。S字トラップが詰まってしまう原因は主に汚れや異物、水の流れの悪さです。
以下の項目では、詰まりの主な原因を解説しています。詰まりの原因をあらかじめ知っておくことで、日頃から予防することが可能です。
大量のトイレットペーパーを流す
一般的にトイレットペーパーは水に溶ける性質ですが、一度にたくさんの量を流すとトイレが詰まる原因となります。
トイレットペーパーを使う量をできるだけ減らすためにウォシュレット機能を使い、流れやすくなるよう洗浄時に「大」の機能を使うこともおすすめです。
トイレットペーパーと同様、お掃除シートやおしり拭きもトイレに流すことができますが、一度にたくさんの量を流すとトイレの詰まりに繋がるため注意しましょう。
汚れの蓄積
汚れの蓄積もトイレの詰まりの原因となります。トイレの汚れの中で代表的なものが尿石です。尿に含まれるカルシウムイオンが固まると尿石に変化します。
時間が経つごとに固くなり、取り除くことが難しくなるのが特徴です。この固まった尿石が便器や配管に付着することで、便器が詰まってしまうほか強い臭いが発生する原因にもなります。
尿石の状態になるとこすり洗いでは落とすことができないため、日頃からこまめにトイレの掃除をして汚れを溜めないようにしましょう。
水の流れが弱い
水の流れが悪くなる要因として挙げられるのが以下の2点です。
1.貯水槽の水が少ない
貯水槽に溜まる水が少ないと水圧が下がり、汚物を流し出す力が弱まってしまいます。この場合の原因は部品の故障であることが多く、新品に取り替えることで元の水量に戻ります。
2.トイレの節水機能
近頃ほとんどのトイレに搭載されている節水機能ですが、水を流す量が少ないためすべてを排水管の奥まで流しきれないことがあります。詰まりを予防したい場合は、洗浄レベルを「大」にすることをおすすめします。
まとめ
この記事では、トイレの詰まりに対してスッポンがない時に代用できる方法と、詰まってしまったときにやってはいけない方法、詰まりの原因についてご紹介しました。
トイレの詰まりは時間を問わず突然発生します。しかし、自宅にあるもので解消する方法を事前に知っておくことで落ち着いて対処することができます。また、トイレが詰まらないよう日頃からお手入れをしておくことも大切です。
今回紹介した方法で解消されないほどの酷い詰まりの場合は、専門業者に依頼することも視野に入れておくと良いでしょう。