地下から水漏れを起こす原因と水道管の漏水調査と費用を解説
「地下から水が溢れ出てくる」「雨は降っていないのに常に地面が濡れている」といったことはないでしょうか。
これは地下の配管から水漏れを起こしている可能性が高いです。
そこで今回は地下から水漏れを起こす原因と水道管の漏水調査、かかる費用について解説します。
地下の水道管から水漏れする原因
地下にある水道管から水漏れしてしまう理由は、主に2つの原因があります。
経過した年月の老朽化によるもの
1番多い地下の水漏れ原因は、水道管が経過した年月の老朽化によって壊れているという場合です。
水道管の限界は通常40年までといわれる場合がほとんどですが、住宅配管で使われる鋼管や樹脂管の限界は約20年です。
この数字はあくまで普通の限界基準なので、置かれている土壌や埋設の環境によってそれ以上にも、それ以下にもなる場合があります。
水道管の材質である鉄分と水道水を滅菌消毒するための塩素が化学反応を引き起こして酸化が進行し、水道管はだんだん錆びついてきます。
結果として、だんだん腐り亀裂が生まれ、水がちょっとずつ染み出てくるのです。
地下から水漏れしていることを発見した時には、早い時期から水漏れしていた可能性が高いので、いち早く対処して水漏れ修理をする必要があります。
地震のショックによる壊れ
地震のような災害によっても水道管は壊れ亀裂が生まれます。
一定レベルの強度は維持されていますが、上述したように経過した年月の老朽化と組み合わさって地震のショックが起きてしまうと、必ず問題になるので注意が必要です。
地下に埋設する水道管は土によってきっちりと固定されている状態です。
イメージとしては両手で細長いストローを掴んでいる状態です。
少しでも手のポジションがずれると配管部分が曲がって亀裂が起こってしまう、と表現すれば分かりやすいかもしれません。
このような地震のショックによる水道管の亀裂や壊れは、大地震だけではなく小地震や軽い振動でも起こってしまう危険があるので、こまめに確認しておく必要があります。
壁内からの水漏れ
地下からの水漏れが自宅の壁際付近で起こっているケースは、実際のところ地下からの水漏れではなく壁内にある水道管からの水漏れが原因のケースもたまにあります。
コンクリート製の壁面で中側から水が地下に流れ、地下付近から水漏れしているかのように見える場合、とりわけ原因箇所の見極めが素人には判断しづらいです。
水道の専門業者にお願いして漏水調査のもと、正しく対処してもらうようにしましょう。
地下から水漏れするときの応急処置
地下から水漏れしている場合に最初にすべきことは、「漏水ダメージをいち早く止める」「直ちに修理業者に連絡する」の2つです。
はじめに、応急処置として水道の元栓を閉めます。
元栓よりも家寄りで水漏れしている場合、水道の元栓を閉めることで給水を止められるので一定期は水漏れをせき止めることができます。
水道の元栓は、自宅玄関と道路との間にある量水器ボックス内部に水道メーターと並列して設けられている場合が多いので確かめてみるようにしましょう。
量水器用ボックスは鉄でできた長方形の蓋が地面にあります。
状況によっては、ほかの場所に設置されている場合がありますが、自宅を訪問した検針員が毎回確かめているところを探してみるとわかりやすいです。
一戸建てのケースは地面にメーターボックスが埋没している場合がほとんどです。
ちなみに、寒い地域のケースは玄関付近にあることが多いです。
水道局の担当者がスムーズに検針できるように道路寄りに付いています。
道路寄りから自宅の土地内の地面を調べてみましょう。
止水栓、量水器、水道メーターと表記された蓋を見つけてみて下さい。
また、駐車場があるケースは、駐車場に埋まっている場合も多いです。
集合住宅のケースはパイプスペースと言われる箇所に止水栓が付いている場合がほとんどです。
ただし、確率としては70%くらいでしょう。
パイプスペースとは、玄関のそばに付くドア内に配管や給湯器、メーターなどを置いている空間です。
ちなみに、パイプスペースのドアに鍵がしてある場合も。
この場合はオーナーさんか管理会社へ連絡するしか方法がありません。
水漏れ修理を開始するまで時間があるケースや、どうしても水道の元栓を閉めることができないケースは、水道管にホームセンターやオンラインショップでも購入できる耐水性の補修用テープを巻き付けることで応急処置をすることも可能です。
ただし、自己修理で補修用テープを広いエリアに貼り付けてしまうと、原因の箇所を見つけるのに時間がかかる場合もあるので、あらかじめ元栓を閉めておく方法が1番確実で安心できるでしょう。
地下の水漏れは自分で修理可能か
仮に地下にある水道管が、自分が所有する土地内のものであっても、自己修理や取り替えをすることはできません。
これは法律によって施工者が決められていることが理由です。
工事した部分から汚染といった公衆衛生所のトラブルが起こってしまうことがあるので、水道法では「該当する水道業者の給水エリアにおいて給水装置工事を適切に施行できると認められる者の指定をすることができる」といった内容の規定があります。
つまり、水道業者が給水装置や排水設備の主任技術者の資格保有者が施工の管理をできる工事の事業者を指定して、その事業者が工事を実施しなければならないという内容です。
この決まりを無視して自力で水道管を取り替えたり給水装置を置いたりしてしまうと、給水が止まってしまう場合もあります。
地下の水漏れは直ちに修理業者に依頼
地下の水漏れは自分では直せず、対処が遅れると高い水道代金が請求される場合もあるので水漏れを発見したら直ちに水道事業者に依頼する必要があります。
ちょっとでも早く、かつ確実に対処してもらうためにも水道の専門業者を選ぶコツを確実に覚えておきましょう。
業者を選ぶときの注意点
水漏れをいち早く修理してもらいたいからといって、何も考えずに水道事業者に依頼すると失敗してしまう場合もあります。
専門業者を選ぶ場合は、下記の3つの注意点を押さえておく必要があります。
水道局が指定した業者に依頼する
地下の水漏れを修理するためには、水道局の指定した業者に依頼するようにしてください。
各地方自治体の水道事業者が適切な水道工事を行える者として指定している事業者なので安心して依頼できます。
また、減免申請をする場合は「水道局の指定した業者に修理をしてもらった」という条件もクリアしなければならないので、この点は必ず押さえるようにしてください。
24時間対応できる事業者に依頼する
水道管の亀裂といった損壊による水漏れトラブルは、修理が終了するまで水道を使えません。
そのため、すぐに対応してくれる事業者を選ぶ必要があります。
その場合に頼りになるのが24時間対応できる水道業者の存在です。
早朝や深夜帯にもすぐ来てくれるので、突如の水道問題でも頼れます。
正しい見積もりをする事業者を選ぶ
見積もりを依頼する場合、修理の内容や料金の設定が明確かどうかを確実にみるようにしましょう。
水道の修理費用は定価がないので、各業者によって料金が大幅に異なってくるでしょう。
正しい見積もりをする事業者を選ぶことがとても大事です。
事業者に地下の水漏れ修理を依頼した場合の料金相場
事業者に水道管の修理をしてもらう場合、2〜3万円くらいが相場です。
これは目視できるケースの水道管修理になるので、地下にある水道管の水漏れは3万円〜5万円ほどが相場といえるでしょう。
まとめ
ここまで、地下から水漏れを起こす原因と水道管の漏水調査と費用を解説してきました。
地下の水漏れに会うケースはあまり多くないかもしれません。
しかし、万が一のこともあるので、業者に依頼した場合の作業内容や費用を把握していて損はないでしょう。
ぜひ、本記事内の内容を参考にしてみてください。