冷蔵庫の水漏れを見つけたらどうする?原因と対処法も解説

冷蔵庫付近の床が濡れていることを発見したら、まずは原因を特定し、それに適した方法で対処する必要があります。
水漏れの被害を拡大させないためにも、焦らずに対応することが重要です。
本記事では、冷蔵庫の水漏れを発見した際に確認すべきポイントや、原因と対処法を解説します。
水漏れを適切に対処できるよう、ぜひ最後までご覧ください。
目次
冷蔵庫から水が漏れているときに確認すること
冷蔵庫から水が漏れている際には、まず以下の3つを確認しましょう。
水漏れが起きているときに確認したいこと
- 冷蔵庫のドアが閉まっているか
- 電源プラグがしっかりと挿し込まれているか
- 冷蔵庫と壁の距離が近すぎないか
冷蔵庫のドアが閉まっているか
冷蔵庫の水漏れを発見した際には、はじめにドアが閉まっているかを確認しましょう。
少しでも開いていると、暖かい外気が入り込んで庫内の温度が上がり、大量の霜が発生します。
これが溶けて排水量が増えると、水が溢れ出てしまうのです。
電源プラグがしっかりと挿し込まれているか
ドアに問題がない場合は、冷蔵庫の電源プラグを確かめてみてください。
コンセントにしっかりと挿し込まれていない場合も庫内の温度が上がり、付着していた霜が溶けて水が漏れる可能性があります。
また、電源プラグとコンセントが接触不良を起こしている状態で冷蔵庫を使用すると、発熱や発火につながりかねません。
冷蔵庫と壁の距離が近すぎないか
冷蔵庫の水漏れを発見した際には、壁に密着していないかどうかも確認したいところです。
搬入時には冷蔵庫の放熱スペースを確保するために、壁から離した位置に設置されるのが一般的です。
しかし、製品のサイズや設置場所の広さによっては十分なすき間を空けられず、壁と密着した状態で設置されるケースもあります。
こうなるとうまく放熱できず庫内に熱がこもり、排水量が増えて水漏れにつながります。
冷蔵庫から水が漏れる原因
冷蔵庫の水漏れを解消するには、原因に合わせて対処することが不可欠です。
では、冷蔵庫から水が漏れる原因には、どのようなものが挙げられるのでしょうか。
以下で、考えられる原因を8つお伝えします。
冷蔵庫の水漏れが起こる原因
- ドレンホースがつまっている
- ドレンパンに水が溜まっている
- ゴムパッキンが劣化している
- 給水タンクが外れている
- 製氷機が故障している
- コンプレッサーが故障している
- 冷蔵庫にものを詰め込みすぎている
- 停電の影響を受けている
ドレンホースがつまっている
ドレンホースとは冷蔵庫の排水処理を行うパーツで、庫内で生じた水を、ドレンパンとよばれる受け皿に運ぶ役割があります。
このホースにホコリやごみがつまると、水の通り道が塞がれ、庫内に逆流するケースも少なくありません。
これによって広がった水は庫内にとどまらず、冷蔵庫のわずかなすき間から漏れ、床を濡らしてしまいます。
ドレンパンに水が溜まっている
通常、ドレンホースを通じてドレンパンに排出された水は、冷蔵庫の熱で蒸発するため、溜まりつづけることはありません。
しかし「庫内の温度が上がっている」「ドアの開閉回数が多い」といった理由で排水量が増えると、蒸発が追いつかず、ドレンパンが満水状態になる可能性があります。
排水量に問題がなくとも、ドレンパンが汚れている場合も水が溜まりやすくなり、溢れ出てしまいます。
ゴムパッキンが劣化している
ドアに取り付けられているゴムパッキンの劣化も、冷蔵庫から水が漏れる原因の一つです。
ゴムパッキンには、ドアを密閉し、暖かい外気が庫内に入り込むのを防ぐ役割を果たします。
しかし長期間使用すると硬化や変形、破損が生じてドアがしっかりと閉まらなくなることがあります。
こうなると庫内の温度が上がり、結果として水が漏れるのです。
給水タンクが外れている
給水タンクと冷蔵庫内の給水部分の接続部がしっかり差し込まれていないと、隙間ができたところから水漏れが発生します。十分に差し込まれている場合は給水タンクのパッキンが劣化している疑いがあるため、交換が必要です。
製氷機が故障している
冷蔵庫のなかには、自動製氷機が付いているタイプもあります。
給水タンクの破損や給水パイプのつまりなどによって、これが故障すると冷蔵庫の下部から水が漏れてしまいます。
「小さく変形した氷ができるようになる」「氷が溶けている」といった氷の変化は、製氷機が故障しているサインです。
このようなサインがみられる場合は、水漏れの被害を拡大させないためにも各メーカーや修理業者に相談しましょう。
コンプレッサーが故障している
冷蔵庫の水漏れが発生する原因には、コンプレッサーの故障も挙げられます。
コンプレッサーとは、“冷媒(れいばい)”とよばれる熱を運ぶ役割を果たす物質を圧縮し、庫内を冷やす仕組みをつくる部品です。
経年劣化や汚れの蓄積などによって、これが故障すると庫内が冷えにくくなり、水漏れにつながるわけです。
冷蔵庫にものを詰め込みすぎている
冷蔵庫の中に食材を大量に詰め込んでいると、庫内に冷気を送るための冷風口が塞がれ、温度が上昇してしまいます。
これによって発生した霜が溶けることで、水が漏れるのです。
そのほか、十分に冷めていない料理を入れている場合も庫内の温度が上がり、排水量が増える原因となります。
水漏れを防ぐためにも冷蔵庫の中に入れる食材の量は、7割程度にとどめておくのがおすすめです。
停電の影響を受けている
冷蔵庫の不具合によるものではなく、地震や落雷などによる停電が原因で、水漏れが発生する可能性もあります。
停電によって電気の供給が止まると庫内の温度が上昇し、霜や氷が一気に溶けてしまいます。
ドレンパンに収まりきらない水が排出された場合、冷蔵庫から水が漏れるわけです。
ただし、停電による水漏れは電力が復旧し、再び庫内が冷えれば自然に解消することがほとんどです。
復旧後も水が漏れている場合は別の原因が考えられるため、修理業者に相談してみてください。
【原因別】冷蔵庫の水漏れの対処法
ここからは冷蔵庫から水が漏れる原因別に、適切な対処法をお伝えします。
冷蔵庫から水が漏れる原因
- ドレンホースのつまり
- ドレンパンの水漏れ
- ゴムパッキンの劣化
- 給水タンクの設置不良
- 製氷機の故障
- コンプレッサーの故障
ドレンホースのつまり
庫内が濡れている場合は、ドレンホースのつまりが原因と考えられます。
ホースの先端を確認し、ホコリやごみなどの汚れが蓄積していたら、取扱説明書に沿って掃除をしてみてください。
メーカーや機種によってドレンホースの場所は異なりますが、多くの場合、野菜室の中や冷蔵庫の裏側に設置されています。
もし作業に不安がある場合や取扱説明書が見当たらないときには、各メーカーや修理業者に依頼すると安心です。
また、機種によっては、ご自身での取り外しや掃除を推奨していない場合もあります。
この場合も無理に分解せず、取扱説明書の案内に従い、必要に応じて各メーカーや修理業者に相談しましょう。
ドレンパンの水漏れ
ドレンパンが満水状態になると、冷蔵庫の下部から水が漏れることがあります。
こうした水漏れを発見したら、溜まった水を捨てましょう。
多くの場合、ドレンパンは冷蔵庫の裏側や一番下にある引き出しの奥に設置されています。
取り外す際には、取扱説明書に記載のある手順で作業を進めてください。
なお、冷蔵庫の背面や下部の部品を触る作業を行う際は、感電や故障を防ぐために、必ずコンセントを抜いてから作業を行いましょう。
ただし、この方法はあくまでも一時的な対処です。
排水量が増えている原因に直接アプローチしなければ、再び水漏れが発生する可能性があります。
ドレンパンに溜まった水を捨てても、水漏れが起きている場合はプロの業者に依頼するのが賢明です。
また排水量を抑えるためにも、「ドアの開閉回数を減らす」「食材を詰め込みすぎない」など、冷蔵庫を適切に使用することも意識しておきたいところです。
ゴムパッキンの劣化
冷蔵庫のドア付近から水が漏れている場合は、ゴムパッキンの劣化が考えられます。
硬化や変形、ひび割れなどが起きているのであれば、新しいものへの交換が必要です。
ゴムパッキンの交換はご自身でも行えますが、作業に慣れていないとほかの箇所を傷つけてしまうケースも珍しくありません。
別の不具合の発生につながりかねないため、不安を感じるのであればプロに依頼してください。
給水タンクの設置不良
冷蔵庫の給水タンクから水が漏れているときは、「正しい位置に設置されているか」を確認しましょう。
「傾いている」「奥まで差し込まれていない」といった設置不良は、水漏れの原因となります。
そのような場合は、取扱説明書を参考に正しくセットし直してみてください。
適切な位置に設置したにもかかわらず、水が漏れる場合は給水タンクが破損している可能性があります。
こうしたケースでは、新しいものに交換するほかありません。
給水タンクは、各メーカーのオンラインショップや家電量販店などで購入できます。
製氷機の故障
給水タンクを設置し直したり、交換したりしても冷蔵庫の水漏れが解消しない場合、製氷機が故障している可能性があります。
製氷機の内部には高電圧の電子部品があり、修理の際には感電や漏電などのリスクを伴います。
ご自身での対応は非常に危険ですので、製氷機の故障に気づいたらすぐに修理業者に相談しましょう。
コンプレッサーの故障
冷蔵庫から水が漏れると同時に、「庫内の温度が下がらない」「冷蔵庫から大きな異音が聞こえる」といった不具合が起きている場合は、コンプレッサーの故障が疑われます。
修理には専門的な知識が必要なため、ご自身では対応せず、各メーカーや修理業者に依頼しましょう。
ただし、コンプレッサーの修理費は、ほかの水漏れの修理費よりも高額になりがちです。
長いあいだ使用した冷蔵庫の場合は、高額な費用をかけて修理しても別の箇所が故障するリスクがあるため、これを機に新品に買い替えるのも一案です。
対処できない場合は交換や依頼も
対処法を試しても水漏れが直らないときは放置せず、早めの対処が必要です。
冷蔵庫本体を買い換える
冷蔵庫本体が経年劣化している場合、消費電力なども考えると買い換えた方がお得な場合もあります。また、小さな冷蔵庫では部品交換などの修理費用より買い換えた方が安いことも多いです。
業者に依頼する
冷蔵庫の水漏れの原因を自分で特定できない場合や難しい修理が必要な場合は、メーカーや業者に依頼しましょう。
メーカーの場合は、保証期間内であれば無料で修理してくれる可能性が高いです。保証期間が過ぎていると、修理内容により変動しますが、6,000〜30,000円程度費用がかかります。
業者に依頼した場合も同様の料金がかかりますが、無料見積もりをしてもらえる場合や、出張費用がない業者もあります。迅速さや料金の面も考慮してどちらに依頼するか検討してみてください。
冷蔵庫の水漏れを防ぐために意識したいポイント
冷蔵庫の水漏れを放置すると、床材の腐食やカビの発生など二次的なトラブルを招きかねません。
こうしたトラブルの発生を防ぐためには、原因ごとに対処するだけではなく、日頃から次の点を意識しましょう。
冷蔵庫の水漏れを防ぐために意識したいポイント
- 定期的に掃除をする
- 冷蔵庫のドアを開ける時間を短くする
- 冷蔵庫の下にマットを敷く
定期的に掃除をする
冷蔵庫の水漏れを防ぐには、定期的な掃除が欠かせません。
庫内を清潔に保つことで排水量の増加を防げますし、水漏れの早期発見にも役立ちます。
以下に、掃除をする頻度の目安と方法をまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
冷蔵庫を掃除する頻度
| 頻度の目安 | 掃除の方法 |
|---|---|
| ドレンホース(1年に1回) |
|
| ドレンパン(1年に1回) |
|
| 庫内全体(3か月に1回) |
|
| ゴムパッキン(1か月に1回) | 濡らした布で汚れを除去する |
ドレンホースやドレンパンの掃除をする際は、取扱説明書を必ず確認し、正しい方法で作業を進めましょう。
冷蔵庫のドアを開ける時間を短くする
冷蔵庫のドアが開いている時間が長いほど、庫内の温度が上がり、水漏れのリスクが高まります。
暖かい外気が庫内に入り込むのを防ぐためにも、ドアを開ける時間はなるべく短くすることを意識したいところです。
「食材を奥に詰め込みすぎない」「収納場所を決めておく」など、必要なものにすぐ手が届くよう収納の仕方を工夫するのがポイントです。
また食材を取ったあとは、冷蔵庫のドアが閉まっているかどうかも確認してください。
開ける時間を短くしても、ドアが半開きの状態になっていると庫内の温度が上がり、大量の水滴が発生します。
こうなると水漏れだけではなく、冷却機能の低下や異音の発生など、別の不具合につながるリスクもあるため、“ドアを開けたらしっかりと閉める”ことを習慣づけましょう。
冷蔵庫の下にマットを敷く
水漏れを直接防ぐ方法ではありませんが、万一の際に被害の拡大を抑えるために、冷蔵庫の下にマットを敷いておくとよいでしょう。
冷蔵庫の水漏れによって床が濡れると、床材が腐食したり、カビが発生したりと新たなトラブルに発展するおそれがあります。
こうなると、水漏れの修理費にくわえて床の修繕費も必要になりますし、健康にも影響を与えかねません。
その点、冷蔵庫の下にマットを敷いておけば、水漏れが起きても床への被害を軽減できます。
マットの素材にはポリプロピレンやコルク、ゴムなどさまざまなものがありますが、水漏れを防ぐ目的で使用するのであれば、防水性に優れたポリプロピレンがおすすめです。
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ドレンホースやドレンパンは冷蔵庫の排水を処理する装置です。水漏れの原因として多い部分です。他には、給水タンクの接続不足、ドアパッキンの劣化、コンプレッサーの故障などがあります。
水漏れが起こるのは冷蔵庫の中や下、製氷機が主な場所です。扉の開閉が緩んでいても冷気が上がってしまいます。
水漏れは自分で対処可能なものもありますが、修理には対処が難しいものが多いです。トラブルを放置すると、更なる被害を起こしかねません。迅速かつ確実に修理できる業者なら安心です。





