浴槽の水漏れ!原因の見つけ方と自力で直す方法を解説
長年浴槽を使用していると、いつか水漏れを起こすこともあるでしょう。その場合、すぐに対処しないと大変になってしまいます。
しかし、水漏れを見つけ、自分で直すのは簡単ではないですよね。浴槽の水漏れには原因が複数あり、それぞれ対処方法が異なってきます。そこで今回は水漏れの見つけ方と直す方法について解説します。
浴槽の水漏れ原因
風呂の水漏れの4大原因は、浴槽の亀裂、排水口部のトラブル、給排水口の老朽化、排水管の水漏れとなっています。
浴槽からの水漏れをそのままにしてしまうと、状況によっては家の傷みにもなるので、原因を見つけて早急に対処しなければなりません。はじめに原因ごとに具体的にみていきましょう。
浴槽の亀裂
はじめに、浴槽の亀裂です。多くの浴槽はFRP(繊維強化プラスティック)という素材で作られており、耐用年数は10〜20前後です。
なので、長年使用していると、当然ながら劣化が進行します。傷んだ浴槽は強度が低下し、壊れやすくなってしまうのです。亀裂が入ったときは、補強もできますが、応急処置レベルにしかなりません。もし亀裂を見つけたら交換しましょう。
排水口部のトラブル
排水口部も同様によく水漏れが起こる場所です。ゴミ受けがずれてしっかりと装着されていないケースもありますが、ゴム栓や排水口が老朽化していて漏れることもあるでしょう。こういうときは、パーツ交換で復活することがほとんどです。
給排水口の老朽化
浴槽と給湯器を結ぶ給排水口部から水が漏れ出すこともあります。このとき、傷んだパッキンが水漏れ原因であれば、パッキン交換で対処可能です。
ただ、給湯器は電気やガスを取り扱う繊細な機器なので、給湯器サイドや途中の配管がもとで水漏れをしているケースでは、自力修理がむずかしいでしょう。
最悪、感電や爆発アクシデントの危険もあるので、絶対に水道業者に頼むようにしましょう。
排水管の水漏れ
排水管からの水漏れも多いです。浴槽の排水口からつながる排水管のどこかが経年の劣化や天災・地震によるゆがみで水漏れすることもあります。
このケースでは、お風呂場だけで収まらず、床下浸水する恐れも出てきます。もしも、床下浸水した場合、湿気やカビの影響で床や柱が腐り、家全体に被害が広がる危険性もあります。
早急な対処が必要で、自力修理もむずかしいです。被害が広がる前に水道業者に頼んで修理作業をしてもらいましょう。
水漏れ原因の見つけ方・自力での修理方法
浴槽の水漏れは家全体に被害が広がる危険があるので、水漏れを見つけたらはじめにどこから水が漏れ出しているのか理解する必要があります。ここからは、浴槽の水漏れ箇所の特定方法と修理の方法について説明していきます。
浴槽の水漏れ原因の見つけ方
浴槽の水漏れした場所を見つけるには、はじめに浴槽に水を張り、水の変化をみましょう。水を張り終えたら、スポンジやヘチマタオルのような軽いものを浮かべます。しばらく待っていると浮かべたものが水漏れ箇所の方向に流れていくはずです。
水位が下がって途中でストップすれば、浮かべたものが止まった位置が水漏れの発生箇所と推定できます。
給水口近辺で停止すれば、給排水口もしくは給排水管、それ以外だと浴槽側面の亀裂になります。完全に水がなくなるときは、排水口や排水管、浴槽の底部から水漏れしていることが多いです。亀裂箇所も浮かべたものの位置をみて予想がつくでしょう。
亀裂の入った浴槽の修理方法
亀裂の入った浴槽を修理する際は、水道業者に頼んで浴槽交換するのがいいでしょう。リフォーム会社でも請け負ってくれますが、価格が高くなることもあり、比較検討が必要です。
亀裂が入っているケースでは、元の原因が浴槽の経年老朽化によることがほとんどです。傷んだ浴槽は亀裂が入りやすくなっているので、部分的に直しても他の箇所が割れてしまうことが多いです。
くわえて、多くの浴槽はガラス繊維で強化されたFRPというプラスティック製の材料が使用されています。FRPの補強には、土台作りや上塗り、積層、塗装といった、専門的テクニックが必要となります。
さらに、ガラス繊維を取り扱うときは、人体被害を防止するために、防塵マスクの使用や皮膚の保護もしなければなりません。よって、FRP補修は水道業者か専門業者に依頼した方が良いです。
亀裂が入ったときの応急処置には、浴槽専用の補修テープを活用することをおすすめします。このテープは、ホームセンターやオンラインショップで、1,000円弱で購入できます。急ぎの際は、耐水力のあるテープや水中ボンドで代用しましょう。
テープ貼り付け部の汚れを落とし、亀裂部分の全てを仮テープで覆います。ただ、この処置はあくまで応急のものなので、すぐに浴槽交換するのがいいでしょう。
排水口トラブルの修理方法
排水口のトラブルが原因で水漏れしているときは、パーツをはずして洗ってから再度装着してみましょう。それでもなお、改善されない、ゴム栓が傷んで亀裂が入っているときは、パーツ交換しなければなりません。
パーツはオンラインショップやホームセンターで購入できますが、浴槽に適したパーツを選ぶ必要があり、この作業を間違ってしまうと無駄なコストをかけてしまうことにもなります。したがって、浴槽製造メーカーか水道業者に問い合わせしてチェックしてもらいましょう。
給排水口が傷んでいる場合の修理方法
給排水口が傷みによって水漏れしているケースでは、自力修理も可能ですが、浴槽の亀裂、排水管からの水漏れの場合、水道業者に頼むようにしましょう。ここで心配になってくるのが、修繕にかかる費用です。以下、浴槽修理を水道業者に頼んだときの費用相場をご紹介します。
浴槽の水漏れを修理する際の費用相場
浴槽の亀裂補修は通常FRPライニングという、新品のFRPで亀裂を覆う手段で実施します。費用額は亀裂の幅・大きさによって異なります。またFRPは必要とする強度に合わせて厚みが変化するので、底部か側部なのかによっても料金に差が出ます。
亀裂の修理はリフォーム業者に依頼することが一般的ですが、専門業者によって料金の割り出し方が違ってきます。亀裂の幅・長さが30cmくらいだと、50,000円くらいで補修できるケースが多いです。
補修後の全体塗装も含むと10万円以上になるケースも考えられます。排水口、給排水口のゴム栓やパッキンの場合、自力補修もできます。
ただし、ゴム栓やパッキンを受け止める金具部分が傷んでいたり、配管とのジョイント部から水漏れしているケースでは、浴槽の裏面から交換する必要があるので、水漏れ修理の専門業者に頼むことになります。
料金については、どの箇所から水漏れしているかにより異なるので、これという料金は明示できません。仮に排水口、給排水口のパッキン部分を交換しても水漏れが改善されないときは、水漏れ修理の専門業者にメンテナンスを依頼しましょう。
水漏れ修理業者は多数あります。修理をお願いする場合は、一度ネット検索し、候補となる水道業者をいくつか絞ってみましょう。それら業者の基本料金や利用者の口コミも参考にしつつ、選んで問い合わせするのがいいでしょう。
まとめ
今回の記事では、浴槽の水漏れ原因の見つけ方と自力で直す方法を解説してきました。「水漏れかな」と気づいたら、ご紹介した方法も踏まえて自分でチェックしてみてください。大抵の水漏れに関しては原因を特定できるはずです。
浴槽に亀裂が入っているときは、応急処置をした上で各専門業者に頼むことになるでしょう。排水口のトラブルの場合、自力修理も可能ですが、作業は慎重におこなう必要があります。
給排水口の問題であれば、自力で補修できることが多いです。水漏れを見つけたら、1度冷静になって判断し、手段を選んでみてください。