トイレタンクから水漏れが発生して困っていませんか。

トイレタンクの水漏れは、放置しておくと、ひどくなりトイレの使用ができなくなります。

今回は、トイレタンクの水漏れの原因や対策、業者依頼時の注意点などについてご紹介します。トイレの水漏れトラブルでお困りの方は、ぜひ参考にしてください。

トイレタンクから水漏れ！まず原因を突き止めよう

トイレタンクからの水漏れの原因は、必ずしもタンクの破損のみではありません。トイレタンクの外側には、レバーがついています。

タンク内部には、ボールタップやフロートバルブ、オーバーフロー管などさまざまな部品があり、それぞれには役割があるのです。役割をある程度理解しておくことで、水漏れの原因究明や修理に役立てられます。

■トイレタンク内外の主な部品
トイレタンクの内外は、以下のような部品で構成されており、それぞれ役割があります。

ボールタップはタンク内に給水を行う役割があり、浮き球がついていてタンク内に溜める水量を調節することが可能です。

フロートバルブはタンク内の水を便器に流したり、止めたりする役割があります。鎖によってタンク外の流しレバーとつながっているのが特徴です。

流しレバーはタンク外についているレバーで、便器内へ水を流す役割を担います。オーバーフロー管はタンク内の水位を保つ役割があることに加え、溜めすぎた水を便器内へ流すことも可能です。

■トイレタンクの水位が高い・給水が止まらない
高水位と給水が止まらないことにより、トイレタンクから水漏れが発生する可能性があります。

トイレタンク内の水位が高いもしくは給水が止まらない、トイレを流してから時間が経過しているにもかかわらずタンク内から流水音が聞こえる場合は、ボールタップの故障や水位調節不良が疑われます。浮き球を手で持ち上げて確認する方法があります。浮き球を持ち上げた際に水が止まった場合は、水位調節を行います。

水が止まらなかった場合は、ボールタップの交換が必要です。
■トイレタンク内の水位が低い・便器への流水が止まらない
低水位及び便器への流水がとまらない、部品の劣化などによりタンク自体が損傷することにより、水漏れが発生する可能性もあります。

便器内へ水を流す役割のあるフロートバルブが劣化により故障している場合は、便器内への流水が止まらなくなります。フロートバルブはゴム製のため劣化しやすいです。

オーバーフロー管も破損していると、給水された水が便器に流れてしまいます。フロートバルブは自分でも交換可能ですが、オーバーフロー管は交換難易度が高いため、業者へ依頼が必要です。

■トイレタンクの流しレバーが空回り
トイレタンクの流しレバーの不良により、水漏れが発生する可能性があります。流しレバーが空回りする原因は「フロートバルブとレバーを繋いでいる鎖の破損やズレ」「フロートバルブの根元が外れている」「流しレバー本体が破損している」など。

鎖が破損している場合はフロートバルブの交換が必要で、フロートバルブの根元が外れている場合は、はめ直す必要があります。流しレバー本体の不具合はレバーの交換が必要です。

自分でできるトイレタンクの修理方法

トイレタンクの構造はそこまで難しくないため、自分で修理したい人も少なくないです。日ごろからDIYが好きな方なら手間取ることなく作業できるでしょう。

ここでは、トイレタンク内の部品交換や修理方法について解説しています。

■流しレバーの交換
流しレバーの交換に必要なものは、新しいレバーとモンキーレンチです。交換方法は以下の通りです。

・止水栓と閉める。
・タンク内の水を空にする。
・フロートバルブの鎖を外す。
・レバーの軸を固定しているナットを外す。（モンキーレンチ使用）
・レバーを引き抜く。
・パッキン、新しいレバーの順でタンクに差し込む。
・タンクの内側にナットをはめて閉める。（モンキーレンチ使用）
・フロートバルブの鎖とレバーをつなげる
・タンクのふたを閉めて、止水栓を開ける。
・レバーの動作確認をする。

■フロートバルブの交換
フロートバルブの交換に必要なものは、新しいフロートバルブです。交換方法は以下の通りです。

・止水栓と閉める。
・タンク内の水を空にする。
・フロートバルブの鎖を外す。
・鎖はタンクの底に落とす。
・オーバーフロー管からフロートバルブを外す。
・新しいフロートバルブをオーバーフロー管に取り付ける。
・フロートバルブの鎖とレバーをつなげる。
・タンクのふたを閉めて、止水栓を開ける。
・フロートバルブの動作確認をする。

■ボールタップの交換
ボールタップの交換に必要なものは、新しいフロートバルブです。交換方法は以下の通りです。

・止水栓と閉める。
・タンク内の水を空にする。
・手洗い管と補助水管をボールタップから取り出す。
・タンクと止水栓にあるナットを緩めて給水管を取り外す。
・タンク外側のナットを緩めてボールタップを取り外す。
・新しいボールタップの接続部分にパッキンを入れる。
・ボールタップをタンク内に設置してタンク外側よりパッキン、ナットの順にはめて固定する。
・タンクと止水栓にあるナットを固定し、ボールタップと給水管を接続する。
・手洗い管と補助水管を取り付ける。
・止水栓を開ける。
・動作確認をする。

トイレタンクの掃除方法

トイレの床や便器内の掃除をする人は多いですが、なかなかタンク内まで掃除する人は少ないです。タンク内は常に水が溜まっており高湿度のためカビや雑菌が発生しやすい場所で、放置すると便器内に黒ずみができやすくなります。

トイレタンクを掃除する場合に用意するものは、マイナスドライバー、スポンジ、中性用洗剤（マジックリンなど）、歯ブラシ、ゴム手袋です。

掃除の手順としては、まずは用意したマイナスドライバーでトイレの止水栓を閉めします。そしてトイレタンクのふたを外し、スポンジに中性洗剤をつけて、タンクのふたを洗います。

それから中性洗剤を使用し歯ブラシでタンク内の汚れを取りますが、汚れが頑固な場合は、重曹を歯ブラシにつけてこするのも有効です。掃除が完了したら、トイレタンクのふたを戻すだけとなります。

トイレタンクを掃除する際に注意する点として、カビキラーを使用しないことと歯ブラシでこすりすぎないようにすることです。カビキラーは塩素系漂白剤のため、タンク内の部品を悪くしてしまう恐れがあります。

歯ブラシでこすりすぎると、部品が破損する恐れがあります。この2点に注意すれば、タンクを傷つけることなくきれいに掃除できるはずです。

トイレタンク修理を業者に依頼する際の注意点

トイレタンク部品の簡単な交換作業は自分でもできますが、専門的な作業は業者に依頼した方が望ましいです。

とはいえ闇雲に選ぶと後悔することもあるため、複数の業者で見積もりを取り、

・出張費や見積費の有無
・現場調査の有無
・夜間や早朝料金

などを確認して選ぶようにしてください。

業者によって修理費用はさまざまです。最低3社以上で見積もりを取るようにすると、相場が見えてくるため、より安く対応してくれる業者を見つけられます。

また業者によっては、出張費や見積費を取るところもあるので、事前に確認しておきましょう。さらに早朝及び深夜料金が決められている業者も多いことを考えると、時間の区切りや料金の違いも確認しておくと安心です。

早朝と深夜の追加費用の平均は、おおよそ3,000円～1万円です。

まとめ

今回は、トイレタンクからの水漏れの原因と対策、タンク内の掃除方法や修理を業者依頼した時の注意点などについてご紹介しました。

簡単な部品交換程度でしたら、自分でも作業可能です。しかし、自分で交換したくない方や難しく感じる方は、専門業者に相談しましょう。また、日ごろから定期的にタンク内の掃除も心掛けることで部品の劣化速度を遅らせることにもつながります。

便器内も清潔に保てるため、余裕のある方は、トイレタンク内の掃除も行いましょう。