蛇口水漏れが起こる原因は?対処法や修理・交換の費用目安
「蛇口から水漏れしている」「ポタポタ水がしたたり落ちている」といったトラブルは、非常によくあります。
「何とかしなくては」と思っていても、なかなか手をつけずに放っておいていませんか?
蛇口からの水漏れは、放っておいても改善することはありません。
水漏れがひどくなれば、フローリングや畳などの床にも水がしたたり落ち、大きなダメージとなってしまうこともあります。集合住宅であれば、階下の住民にも被害が及ぶこともあるため、できるだけ早く対処しましょう。
修理は自力で行うか、水道業者を呼んで対応してもらう必要があります。
どちらの方法を選ぶにしろ、まずは蛇口から水漏れが起きる原因を理解し、応急処置を行いましょう。
今回は、蛇口から水が漏れる原因と対処、修理費用の目安についてお話しします。
蛇口から水漏れが起きる原因とは?
水道の蛇口から水漏れが起きる原因には、次のようなものがあります。
■パッキンの劣化
蛇口から水漏れが起きる原因としてまず挙げられるのは、パッキンの劣化です。
パッキンとは主に蛇口の接続部に使用するゴム製の部品で、水漏れを防止する役割を担っています。パッキンは消耗品のため、毎日ただ水道を使っているだけでも劣化していきます。
多くの場合、水漏れがひどくなる前に「蛇口の閉まりが悪くなった」「蛇口を閉めてからしばらくはポタポタ水が垂れる」といった不調が表れます。これを放置しておくと水漏れがひどくなるため、早めに交換しましょう。
一般的な水道パッキンの寿命は約10年とされているため、「10年以上交換していない」「引っ越してから一度も交換していないし、前にいつ変えたのかわからない」といった場合には交換することをおすすめします。
■バルブカートリッジの劣化
キッチンでの水漏れでは、混合水栓の内部にある「バルブカートリッジ」という部品の劣化・故障が考えられます。
バルブカートリッジを交換するためには止水栓を分解する必要があり、日ごろからDIYに親しんでいる人でなければ「難しい」と感じてしまうかもしれません。
中途半端に分解して、次に何をすべきかわからなくなってしまうと大変なので「自分での修理は無理そう」と思った時点で水道業者に相談するようにしましょう。
■洗濯ホース・ニップルの取り付け不良
洗濯機が水漏れを起こしているとき、原因は蛇口か給水・排水ホース、洗濯機自体のどれかです。
蛇口から水漏れしている場合には、ねじの緩みやニップルの劣化、接続部分の緩み、パッキンの劣化などが考えられます。ニップルと給水ホースの間から水漏れしている場合には、パッキンの劣化や接続不備かもしれません。
また、給水・排水ホースのどちらかから水が漏れている場合には、ホースの内部に詰まりがある、ホースに傷があってそこから水が漏れている、接続に不備があるなどの原因が疑われるでしょう。
上記で挙げた理由であれば、水漏れがひどくなる前に予兆が見られることが多いので「何か変だな」と気が付いた時点で水道業者に相談しておくとスムーズです。 蛇口から水漏れした際の具体的な対処法
ここからは、蛇口から水漏れをしたときにどうしたらいいのか、対処法についてお話しします。
水漏れを発見してまず行いたいのは「どこから水が漏れているのか」をチェックすること。水漏れの原因となっている部分を正確に知らなければ、見当違いの対処法をしてしまう恐れもあります。
水道業者に依頼すると決めている場合には、水漏れの原因となっている部分がわかった時点で動画や写真を撮っておくとよいでしょう。いざ業者が訪れたときになって症状が落ち着き、原因追及に時間がかかってしまうことも考えられます。
次に、蛇口から出ている水を止めましょう。水が流れていれば当然周囲は水浸しになってしまいますし、水道代もかかります。
水を止めるためには、シンク下や洗面台下にある「止水栓」を操作します。止水栓は水漏れが起きたとき、水道が故障したときに一時的に水の供給を止めるためのものです。
止水栓を閉める際にはまず水道の元栓を閉め、温水洗浄便座などの電化製品がある場合には電源を切ります。その後、止水栓を時計回りに閉めていきます。閉め終わったら、水漏れ箇所の水が止まっているか確認してください。
止水栓は通常蛇口から近い場所にありますが、どうしても見つからない場合には水道の元栓を止めて水を止めるようにしましょう。
蛇口の水漏れ修理・交換費用の目安
蛇口の水漏れを業者に依頼した場合には、費用はいくらくらい掛かるのでしょう。
水漏れの修理費用は、交換・修理の範囲や部品、施工にかかる時間、水道業者の拠点からの距離などによって変わるため、一概に相場を出すことは難しいといえます。
しかし大まかにいえば、パッキンの交換でおよそ5,000~15,000円程度となるでしょう。
取り替える部分が広範囲になれば、そのぶん費用もかかります。
蛇口の水漏れ費用は誰が負担するの?
賃貸物件で水漏れが起きてしまった場合、修理費用は誰が負担するのでしょうか。
一般的な賃貸契約では、大家さんが負担します。しかし、契約内容で「小修繕」が賃借人負担となっている場合には、パッキン程度の交換であれば自分で負担しなければならない可能性もあります。契約書にはどちらに修繕責任があるのかが記載されていますので、まずは契約書を確かめてみましょう。
ただし、誤った使い方をしていて水漏れが起きてしまった場合や、常識的にありえない使い方をした結果壊れてしまった場合には、修理にかかる費用をすべて賃借人が負担しなければならないこともあるため注意してください。
蛇口の水漏れを防ぐ対策
蛇口からの水漏れは、日ごろから注意することで防ぐことができます。
最も有効なのは、適切な交換時期でパッキンやカートリッジを交換することです。「長年使っていても何も問題ない」といったケースもありますが、適切な時期にパーツを交換して水漏れを予防できれば、結果的に修理費用を抑えることができます。
また洗濯機においては、蛇口とホースをつなぐ部分のねじが緩み、ポタポタ水が漏れてくることがあります。これはネジの緩みが原因ですが、防止するには洗濯機を使った後、洗濯機につながっている蛇口を閉めておくことが大切です。
ネジ部分にかかる水圧の負担を減らすことで、パーツの劣化スピードを遅らせることができます。
まとめ
今回は蛇口から水漏れが発生してしまう原因や水漏れが起きたときの対処法、また修理・交換にかかる費用と対策方法についてご紹介してきました。
水漏れの原因のほとんどは、パッキンの劣化によるもの。そして、このパッキンは環境にもよりますが、約10年程度だと言われています。
しかし10年に満たなくても、トラブルの有無にかかわらずパッキンの交換はしておいた方がいいでしょう。また、もし水漏れが発生したならば、速やかに栓を閉めるなどの処置を行い、専門の業者に依頼するようにしてください。