トイレは気が付かないうちに異物を流してしまうことも多いです。異物を流したときに問題となるのが、排水管です。トイレの排水管は、便やトイレットペーパーなどの水に溶ける物を流す構造になっているため、異物を流すと詰まりや水漏れなどのトラブルになります。どのようなものを流してはいけないのか、どのようなトラブルが発生するのかご紹介します。

トイレに流してはいけないもの

トイレには、水に溶けないものは流してはいけないことは多くの人が知っています。しかし、意外と勘違いしてトイレに流してしまっている物もあるため、注意が必要です。

・ティッシュ
トイレットペーパーが切れたときにティッシュで代用する人もいますが、基本的にティッシュは水に溶けません。ティッシュは柔らかく、流した直後は水圧でちぎれて溶けているように見えるため、水に溶けると勘違いするかもしれません。しかし、ティッシュは鼻水で溶けないように、耐水繊維が使用されています。なお、水に流せるティッシュは水に溶ける材料のみが使用されているため、トイレに流しても問題ありません。

・吐しゃ物
吐しゃ物をトイレに流している人はとても多いです。ドラマや映画でもトイレで嘔吐するシーンがあるため勘違いしてしまいますが、吐しゃ物は水に溶けにくいためトイレに流すのは厳禁です。吐しゃ物と便は同じようなものだと思えますが、吐しゃ物は消化途中の食べ物なため、便とはまったく別のものになります。

吐しゃ物をトイレに流すのは、細かく刻んだ食材をトイレに流すのと同じことだと認識しましょう。嘔吐する際はゴミ袋に吐しゃ物を入れ、トイレットペーパーやティッシュなどに水分を吸わせて、燃えるゴミとして処分します。

・トイレ用の掃除シート
トイレの掃除シートの中には水に溶かせると記載されている商品も多いです。しかし、トイレットペーパーとは違い、掃除シートには溶けやすさの品質基準がありません。そのため、商品によってはほとんど水に溶けないのに、水に溶けると宣伝しているものもあります。

トイレ用の掃除シートを使う際には、あらかじめ本当に水に溶けるかチェックしたり、流すときは必ず1枚ずつ流すように心がけたりしましょう。また、ノーブランドの安価な掃除シートは特に注意が必要です。掃除シート以外にも流せるトイレブラシも水に溶けにくいものがあります。

流してはいけないものを落としたときの対処法

流してはいけないとわかっていても、スマホ・鍵・ハンカチなどを落としてしまうこともあります。水に溶けないものを落としてしまっても、決して水を流さず落ち着いて対処しましょう。

・ラバーカップを使う
落下物が奥に入り込んでしまっても、ラバーカップで取り出せます。ラバーカップを使うときは、ゆっくりと押し込み、一気に引きましょう。勢いよく押し込んでしまうと、異物が排水管を傷つける恐れがあります。

・パイプ洗浄剤を使う
ティッシュペーパーやトイレ用の掃除シートを流してしまった場合はパイプ洗浄剤を使うのがおすすめです。強力な物なら水に溶けにくい物でもしっかり溶かせます。

異物によって発生するトラブル

異物を流すと排水管に詰まってしまいます。異物が排水管に詰まると、他の異物や汚れなどが付着していき、水を流すたびに大きな負担がかかるのです。排水管が負担に耐えられず破損してしまうと、水漏れが発生します。

排水管からの水漏れは床下のような気づきにくい場所でも発生するため、気が付いたらカビや腐食が酷くなっていることもあり、要注意です。水漏れが発生しなくても放っておくと徐々に詰まりが酷くなり、いずれ完全に詰まって水が流れなくなります。異物を流してしまったらできるだけ早い段階で改善する必要があります。

水漏れが発生したらどうすればいい？

便器の下から水が漏れている、床下から臭いが発生しているなどの症状がある場合、排水管からの水漏れが発生している可能性が高いです。水漏れに気づいたら、できるだけ早めに水道修理業者に依頼しましょう。放置すると症状が悪化する一方です。

特に集合住宅の場合は、下の部屋や隣の部屋にも悪影響が出て、最悪の場合は損害賠償を請求される可能性があります。集合住宅の場合はまず大家や管理会社に相談し、水漏れが酷い場合は周りの部屋の人にも報告しましょう。利用する水道修理業者が決まっている可能性があるため、勝手に依頼すると全額負担となってしまう可能性があります。

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