おおさか水道職人

火災保険が適用されるのは水漏れ被害も対象となる場合があります

2021.08.19

もしものときのために､火災保険に加入している方の中には､火事にのみ適用されると考えている方もいるのではないでしょうか｡火災保険は､付帯している保証によっては､家財が水浸しになってしまった際に､保証してくれる保険です｡

例えば集合住宅で､自宅が水漏れを発生させ､下階の家財を水浸しにしてしまったときは､火災保険とともに「個人賠償責任保険」とセットで契約していれば保証されます｡では､保証されないケースとは何か､二次被害を起こさないために必要なことは何かをご紹介します｡

1 火災保険の付帯している保証を確認
2 加入すべき火災保険とは
3 漏水の二次被害とは
4 もしも漏水させてしまったときは
5 もしも漏水の被害者になってしまったときは

火災保険の付帯している保証を確認

火災保険は賃貸､持ち家の別関係なく､大半の方が加入しているでしょう｡賃貸の場合､契約時に火災保険の加入も必要となり､持ち家の場合は､ローンを組む際に火災保険への加入が､借り入れ条件の一つにあるからです｡少ないケースですが､火災保険の加入は義務ではないので､初期コストを抑えるために加入していないという方もいます｡

しかし､もしも火事を発生させてしまったとき､水漏れで床材などを腐らせてしまったとき､故意や重大な過失でそのようなことが起こった場合どうなるでしょうか｡賃貸の場合､退去時に原状回復義務があるため､膨大な修繕費用を自費で支払わなければいけなくなります｡

もし初期費用を抑えたくても､火災保険には加入しておいたほうが良いでしょう｡とはいえ､火災保険は加入していれば､すべてを保証してくれるわけではありません｡まずは自分がどのような保証を付帯しているか､確認する必要があります｡

加入すべき火災保険とは

賃貸物件で加入するべきなのは､家財保証と借家人賠償責任保険､個人賠償責任保険です｡火災保険は､保証の対象が建物と家財と分かれており､建物は大家の持ち物のため､借り主が加入する必要はありません｡そのため､自宅にある家財を保証する「家財保証」が付いていれば大丈夫です｡

また､タバコの不始末などの過失により失火させてしまったとき､DIYに失敗して漏水させてしまったとき､壁紙やフローリングの張り替えのため､大家から損害賠償を請求されるでしょう｡そのときに備え「借家人賠償責任保険」に加入する必要があります｡

「個人賠償責任保険」は階下に水漏れが影響したときに使える保険です｡洗濯ホースが外れ､床を水浸しにしてしまったときなど､漏水し階下の住民に損害賠償請求されたとき備えられます｡火災保険は「水ぬれ補償」というものがあり､給水設備の破損によって家財が壊れてしまったとき保証されます｡

漏水の二次被害とは

水漏れにより､漏水を起こしてしまったときの二次被害は､階下への漏水だけではありません｡水漏れを直したからといっても､完全には安心できません｡床材が腐ってしまう二次被害もあります｡床が濡れたままだと､黒カビやダニ､シロアリが発生する可能性があります｡

黒カビやシロアリは湿気を好み､あっという間に繁殖していきます｡見える場所の黒カビはアルコールスプレーを使用し､拭きあげれば除去することはできますが､床材の中で繁殖してしまえば､それは難しいでしょう｡建物の劣化を進める要因になります｡

またシロアリは一度住み着いてしまうと､恐ろしいスピードで繁殖し､家を食い荒らしていきます｡駆除業者を呼ばなくてはいけないため､費用はかさんでしまうでしょう｡水漏れはそれだけでなく､漏電を引き起こす可能性もあります｡漏電事故から火災につながるケースもあるため､漏電事故を引き起こさないよう､注意しましょう｡

もしも漏水させてしまったときは

過失による漏水であった場合も､そうでない場合も､まずは大家か管理会社に連絡しましょう｡賃貸の場合､原状回復義務があるため､自分で修理を行ってしまうと､トラブルに発展する恐れがあります｡必ず大家､または管理会社の指示に従ってください｡もし設備の経年劣化による水漏れであっても､発見したら大家か管理会社に連絡しましょう｡

連絡したあとは､放置せず､水分を拭き取っておく必要があります｡濡れたまま放置してしまうと､カビやダニが発生してしまうからです｡重大な水漏れの場合､水道修理業者に依頼するだけではなく､漏電している可能性があるため､電気会社へも連絡しましょう｡