排水栓とは?役割やメンテナンス方法、よくあるトラブルについて解説
排水栓は洗面台や浴槽、キッチンのシンクに必要不可欠なアイテムです。水を一時的にためるために必要な栓であり日常的に使用している方も少なくないでしょう。
しかし、この排水栓はしっかりとメンテナンスをしないと思わぬトラブルを引き起こしてしまいます。そのため、こまめなメンテナンスが必要ですがそのやり方が分からない方もいらっしゃるでしょう。
そこでこの記事では、排水栓の役割やメンテナンス方法、そしてよくあるトラブルとその解消方法について解説していきます。
排水栓とは
排水栓と一口に言ってもその種類はさまざまです。そして、排水栓の種類によって行うべきメンテナンスのやり方も変わってくるため、どのような排水栓があるかをしっかりと把握する必要があります。そこでこの記事では、排水栓について種類ごとに解説していきます。
ポップアップ式
ポップアップ式の排水栓は蛇口の近くに設置されているレバーの押し引きで排水栓の開閉を行うタイプのものです。
このタイプの排水栓は排水口に触れる必要がないため衛生面で優れているほか、ボールチェーンによって排水栓がつながれていないためチェーン破損の心配がありません。
ワンプッシュ式
ワンプッシュ式の排水栓もポップアップ式と同様に、蛇口付近に設置されたレバーを押して排水栓を閉めるタイプのものになります。
長所に関してもポップアップ式と同様となっており、排水口に直接触れなくてよい点や動作が簡単で子どもでも使いやすい点が挙げられるでしょう。
クサリ付ゴム栓
クサリ付ゴム栓はボール型のクサリにつながれたゴム製の栓となります。1番よく目にするタイプの排水栓となっており、手で栓を直接排水口に押し込んで開閉を行います。
使いやすくはあるものの、排水口に直接触れなければならない点やクサリの劣化部分に触れてケガをしてしまうリスクがある点から衛生面で劣っていると言えるでしょう。
排水栓のメンテナンス
排水栓について理解したら、次はそのメンテナンス方法について勉強していきましょう。日頃からこまめにメンテナンスをしておくとトラブルに遭う可能性が大きく下がります。そして、ここでは排水栓の交換方法と掃除方法について解説していくため、ぜひ参考してください。
排水栓の掃除
排水栓の掃除はこまめに行いましょう。排水栓は水をためるための栓の役割だけでなく、髪の毛などの汚れを受け止める役割にもなっています。
そのため、定期的に掃除をしないと汚れが堆積してしまいます。そして、汚れがたまると栓がしっかり閉まらないといったトラブルに巻き込まれるようになるのです。
したがって日頃からブラシなどを使って、排水栓を磨いて掃除する必要があります。なお、磨いても汚れが落ちないときは重曹とお酢を使ってみるのも1つの手です。
排水栓の交換
汚れがどうしても落ちなかったり排水栓自体に経年劣化が見られてきたら排水栓の交換を行いましょう。
とくに部品が劣化すると、どれだけケアをしても劣化した部分から水漏れが発生してしまうため、劣化を感じたら、ためらわずにすぐに交換しましょう。
なお、排水栓の交換にはそこまで費用がかかりません。値段としても数百円から数千円程度の出費となるため、費用面に不安がある方も安心して交換作業に取り組めます。
排水栓のトラブル
日頃からメンテナンスをしていればあまり遭遇はしませんが、ケアを怠っているとさまざまなトラブルに巻き込まれる可能性があります。
そして、トラブルが発生すると日常生活に支障が出るため、見て見ぬ振りはできません。そこでまずこのトピックでは、排水栓で発生しやすいトラブルを4つ紹介していきます。
排水栓が上がらない
ポップアップ式の排水栓で起きるトラブルで、レバーを押しても排水栓が動かないという問題が発生します。このトラブルでまず考えられる原因として挙げられるのはワイヤーヘッドという金具の不良問題です。
排水栓を上げ下げするレバーに付属する金具のことで、この金具の接続状態が悪いと排水栓の操作に不具合が出てきます。
そしてもう一つ考えられる原因が排水栓の汚れです。排水栓に絡まった髪の毛やぬめりなどの汚れがレバーの動きを妨げている可能性があります。
排水栓がまっすぐにはまらない
排水栓が斜めにしかはまらず、結果として水がためられないというトラブルもよく見られます。
このトラブルでは、排水栓が排水口に対して垂直にはめきれていないという操作上の不手際が原因となるパターンが多いです。この場合は丁寧に排水栓をはめ直せば解決するため、一度引き抜いてからゆっくりと操作をしてみましょう。
なお、排水栓にたまった汚れが原因でうまく栓としての機能を発揮できないというケースもあります。そのため、このトラブルに遭遇したら排水栓をきちんと掃除してみるのもよいかもしれません。
ヒートンから水漏れ
ゴム栓式の排水栓で見られるトラブルで、ヒートンの経年劣化によって水漏れが発生してしまうという問題です。
ヒートンが劣化すると緩みが生まれてゴム栓が動いてしまい、その際に生まれた隙間から水が漏れてしまうのです。
このケースではヒートンの劣化が確認できたらすぐに取り換えて対処を行いましょう。また、ヒートン以外にもパッキンが劣化する場合もあるため、この点は注意しておきましょう。
排水栓のトラブルの解消方法
排水栓のトラブルの内容について理解したら、次は排水栓のトラブルの解消方法について学んでいきましょう。
事前にトラブルの解消方法について理解していると、もしトラブルに直面したとしても冷静に対処できます。そこでこのトピックでは、おさえておきたいトラブルの解消方法を2つ紹介していきます。
重曹とお酢を使って掃除
排水栓の汚れが原因でトラブルが発生している場合は、重曹とお酢を使って排水栓を掃除しましょう。
やり方自体はシンプルで汚れを落としたい部分に重曹とお酢をかけてしばらくしたらお湯をかけるだけです。
なお、重曹とお酢を3:1の割合でかけると泡が発生します。この泡で汚れた部分を洗浄してその後にお湯で泡をしっかりと洗い流していくと、排水栓の汚れがあっという間に取れていくのです。
排水栓のトラブルの原因のほとんどは排水栓自体の汚れであるため、トラブルが発生したらまず排水栓を洗浄していきましょう。
業者に依頼
排水栓の掃除や交換を行っても不具合が解決しないことはあります。こうしたときには業者への依頼がおすすめです。
なお、無理に個人で直そうとしてもかえって悪化する場合が多いため、対応が難しそうなときは素直に業者に依頼するのが賢明な判断だと言えます。
とくに洗面台などの設備の保証期間が切れていなければ業者が無料で直してくれるケースもあるため、積極的に業者を活用していきましょう。
また、保証期間が切れていても費用面での負担はそこまで大きくかからないため、一度試しに業者に問い合わせてみるとよいです。
まとめ
排水栓は日頃からのメンテナンスが非常に大切となってくるアイテムです。メンテナンスをおこたればさまざまなトラブルに巻き込まれるでしょう。そのため、こまめに掃除や交換といったケアを行う必要があります。
また、排水栓のトラブルは基本的には個人での解決が可能ですが、場合によっては個人では対応しきれないものもあります。
そのようなトラブルに直面したときはすぐにプロの業者へと依頼しましょう。費用面での負担もそこまで大きくないため、効率重視でトラブルを解決したい方はぜひ問い合わせてみてはいかがでしょうか。