ハンドドライヤーのデメリットとは?安全で快適な手洗い環境を考える【水道職人:公式】

公共のトイレや商業施設でよく見かけるハンドドライヤーは、手洗い後に手を乾かすための便利な機器です。
ペーパータオルを使用しないためゴミが出ず、環境にやさしいといったメリットが注目されています。
しかし、その一方で見落とされがちなデメリットも存在します。
衛生面や設備維持の観点から、ハンドドライヤーには注意すべき点があるのです。
今回は、ハンドドライヤーのデメリットや、快適な水まわり環境を守るために知っておきたいポイントについてご紹介します。
目次
ハンドドライヤーの仕組みと普及の背景

ハンドドライヤーは温風や高速の風を吹き出すことで、手に残った水分を飛ばして乾かす設備です。
近年では省エネタイプや風量を強化したタイプなど、さまざまな製品が登場しています。
ペーパータオルを使用しないためランニングコストが低く、ゴミが発生しない点が環境配慮としても評価されています。
多くの公共施設で採用され、設置数も増加傾向にあるでしょう。
しかし、手洗い後の利便性が高まる一方で、利用者が増えるにつれて衛生面や設備管理に関する問題も注目されるようになりました。
ハンドドライヤーが抱えるさまざまなデメリット

手を乾かすために便利なハンドドライヤーはメリットだけではなく、衛生面や乾燥に時間がかかる、費用面、騒音への配慮といった、さまざまなデメリットを抱えています。
衛生面でのリスク
ハンドドライヤーの大きなデメリットとして挙げられるのが、衛生面のリスクです。
手洗いが不十分なままハンドドライヤーを使用すると、手に残った細菌やウイルスが風によって広範囲に拡散されることがあります。
高速タイプのハンドドライヤーは風量が強く、周囲に水滴や微細な飛沫を飛ばすことが指摘されているのです。
施設内の衛生管理が行き届いていない場合、乾燥させるはずの設備がかえって病原菌の拡散を助長する可能性があります。
とくにお子様やご高齢の方は免疫が弱いことがあり、影響を受けやすい点に注意が必要です。
水まわりを清潔に保つためには、ハンドドライヤーの定期的な内部清掃とフィルター交換が欠かせません。
乾燥に時間がかかる場合がある
一部のハンドドライヤーは、風量や温度が弱く設定されていることがあります。
そのため手が完全に乾くまでに時間がかかり、利用者が多い場所では順番待ちが発生しやすくなってしまいます。
後ろに人が並んでいるからと乾きが不十分なままトイレを出ると、手に残った水分でドアノブや手すりを汚してしまうこともあるでしょう。
これが衛生面の課題をさらに大きくしてしまうのです。
また、乾かしきれずにポケットや衣服で拭いてしまう方もおり、衣類の汚れや水分移動による不快感につながります。
快適なトイレ環境を守るためには、設備性能と利用状況に合わせた適切なメンテナンスが重要です。
コストやメンテナンスの負担
ハンドドライヤーは電気を使用するため、設備導入後も電力コストが発生します。
また、内部にはほこりや水分がたまりやすく、定期的な清掃や部品交換が求められます。
コストを抑えるためにフィルターの目詰まりを放置すると風量が低下し、効率が落ちてしまうため、部品交換にかかるコストは削減できない項目でしょう。
さらに、経年劣化でモーターや送風部が故障するケースもあり、修理や交換費用がかかることもあります。
水まわりの設備としてハンドドライヤーを維持するには、初期コストだけでなく、ランニングコストも必要となるのです。
なお、業務用トイレなどで多数設置する場合は、定期的な点検や部品の交換スケジュールを立てることが推奨されます。
騒音への配慮が必要
高速タイプのハンドドライヤーは風量が強い反面、騒音も大きくなる傾向があります。
静かな環境を求める場所では不快に感じる方もいらっしゃるため、注意が必要です。
また、音が大きいと小さなお子様が驚いてしまったり、施設利用者がストレスを感じる場合もあります。
水まわりの快適性は音環境とも深く関わっているため、設置する際は、トイレの構造や周囲の環境を考慮し、必要に応じて騒音が少ないタイプを選択することが重要です。
感染症対策とのバランス
コロナ禍では、多くの施設でハンドドライヤーの使用が禁止になりました。
この理由としては、手洗い後の飛沫拡散を避けることが挙げられます。
しかし、ハンドドライヤー(ジェットタオル)の製造販売を行っている三菱電機株式会社では、ハンドタオルを使用することで感染リスクが高まることはないというシミュレーションを行っています。
ハンドドライヤーが必ずしも病原菌の拡散を助長するわけではないという点も、踏まえておく必要があるのです。
なお、現在ではハンドドライヤーの使用を再開している場所もありますが、利用者が安心して使用できるようにするためには、定期的なメンテナンスや使用方法の案内表示が求められるでしょう。
水まわりの衛生管理を徹底することが、施設の信頼性を高めることにもつながるのです。
参考:ジェットタオルと新型コロナウイルスの関連について┃三菱電機
おおさか水道職人ができるサポート

私たちおおさか水道職人は、トイレをはじめとした水まわりの点検や改善のご相談を承っています。
ハンドドライヤーが設置されているトイレの、定期清掃やメンテナンス計画を立てる際のアドバイスも行っています。
電源設備や水まわりの換気状況を確認し、より衛生的で快適な環境を実現するためのお手伝いをさせてください。
お子様やご高齢の方も安心して利用できるトイレ環境をつくるために、どうぞお気軽にご相談くださいませ。
デメリットを知ってハンドドライヤーをもっと便利に活用しよう

ハンドドライヤーは便利な設備ですが、衛生面のリスクやメンテナンスコスト、騒音などのデメリットが存在します。
これらを理解した上で定期的なお手入れを行い、設備に合った管理を実施することで、安心で快適なトイレ環境を維持できるでしょう。
おおさか水道職人は地域に根差した水まわりの専門家として、トイレ環境の改善やメンテナンスに関するご相談を承っています。
快適なトイレ空間を守るためにも、ハンドドライヤーの特徴を正しく理解し、適切な対策を取り入れていきましょう。





