水道の元栓はどこにある?建物別に場所を紹介!
「水道の元栓の位置が分からない」という方もいるのではないでしょうか。水道の元栓の場所を知っておくことで、凍結や水漏れなどの水道トラブルに素早く対応でき、さらに水勢も調節することができるのです。
今回は、水道の元栓の場所や閉める意味などを紹介しているので、ぜひ最後まで読んでください。
水道の元栓とは
水道の元栓とは、地下に張り巡らされた水道管に給水される水をコントロールする水栓です。水道の元栓は、水道メーターと一緒に、水道のメーターボックスの中にあり、普段は使う物ではありません。
ですが水道トラブルにより、元栓を閉めないといけないケースもあります。そのため、いざとなった時に、元栓の場所がわかるようにしておくと良いでしょう。
止水栓との違い
水道の元栓と止水栓が、同じ物だと思っている方も多いことでしょう。そこで、「元栓」と「止水栓」の違いを説明します。
水道の元栓は、家全体の水をコントロールしているのに対し、止水栓は各水道設備の水をコントロールします。
そのため、水道設備の近くに設置されているのが一般的です。止水栓は、点検時や水漏れの応急処置などで使われ、水勢の調節もできます。
水道の元栓の位置
水道の元栓の場所を以下の順で紹介します。
● 一戸建て
● マンション
● アパート
● ビル
それぞれの建物によって場所が変わるので、参考にしてみてください。
一戸建て
一戸建ての場合、メーターボックスの中に水道の元栓があります。見つからない場合は、敷地内の道路に近い地面に埋まっている金属やプラスチックの長方形のフタを探してください。
フタの表面には「止水栓」や「水道メーター」「量水器」などが書いてあるため、見つけやすいです。
メーターボックスの開け方は、フタのかけている部分に指や棒のような物をひっかけ、上にあげると開きます。金属製のフタは、重いので注意してください。
マンション
マンションの場合は、玄関を出てすぐの壁にある扉のついたボックス(パイプシャフト)の中にあります。
扉の中には、水道やガス、電気のメーターがあり、水道メーターの横に元栓があることがほとんどです。
また、マンションの場合ハンドルが2つ並んでいる場合がありますが、2つとも自分の家のものなので、両方のハンドルを時計回りに回しましょう。
アパート
アパートの場合、屋外にあるのは一戸建てと同じですが、設置場所はアパートによって異なります。駐車場や駐輪場のような共有スペースに、全戸分がまとめて設置してあることが多いです。
アパートでは、水道の元栓が複数の住宅分がまとめてあるため、水道の元栓の操作は慎重に行う必要があります。
誤ってほかの家の水道の元栓を閉めてしまうと、迷惑をかけることになるため、御近所トラブルになりかねません。操作前には必ず、自分の家の元栓かどうかを、部屋番号などを確認して作業をしてください。
ビル
ビルの場合、水道の元栓は部屋ごとにあるのではなく、ビル全体の元栓になります。ビルの元栓を閉めると、ビル全体の水が止まってしまうため、基本的に関係者以外は立ち入れないような場所にあります。
そのため、どうしても水道の元栓を閉めないといけない時は、ビルの水道を管理している方に連絡しましょう。
水道の元栓を閉める理由
水道の元栓を閉める理由には、以下の3つがあります。
● 止水栓の位置が分からない
● 水漏れがある
● 凍結を防ぐ
の元栓の役割を知っていれば、水道トラブルが起こった時に早く対応することができます。そのため、それぞれの理由を説明するので、参考にしてください。
止水栓の位置が分からない
水回りの設備には止水栓があり、基本的に水トラブルが起きた設備の近くの止水栓を止めます。ですが、その止水栓の位置が分からない時には、水道の元栓を閉め、水が供給されている設備の全てを止める必要があります。
そうすることで、止水栓の位置が分からなくても水を止めることができます。ただし、すべての水設備が使えなくなるので、注意が必要です。
水漏れがある
どこか分からない水漏れが発生した場合、水道の元栓を閉めれば水漏れを止めることができます。大量の水漏れや床の浸水、階下への漏水など手に負えない場合などに有効です。ですが、原因がわかっていないため、早急に業者を呼んで修理する必要があります。
凍結を防ぐ
地方によっては寒くなると水道管が、凍結してしまうことがあります。水道管が凍結してしまうと、水が膨張して水道管に亀裂が入ったり、破裂したりして、壊れてしまうことがあるのです。凍結の原因としては、以下のとおりです。
● 外気温が0℃以下になった時
● 気温が氷点下に近く風が強い時
そのため、長期間家を留守にする場合や冷え込むとわかっている時には、水道の元栓を閉め、蛇口を開けて水抜きをしましょう。
水道の元栓の開け方
水道の元栓の開け方は全国共通で、反時計回りで開けることができます。基本的には、手で開閉できるようになっていますが、旧式の型だと工具を使って開けるタイプもあるので、必要な場合は工具を揃えてから開けてください。
元栓を開ける際に気をつける点は、中途半端に開けておくことです。節水のためなどで中途半端に開けておくと、止水機能に支障をきたす可能性があり、水道の元栓は全開にしておきましょう。
水道の元栓の閉め方
水道の元栓の閉め方も全国共通で、時計回りに回します。水が止まっているかの確認は、メーターが回っていないか、蛇口をひねって水が出ないかなどで確認してください。
水道の元栓を閉める際に気をつけることは、元栓を閉めすぎることです。閉め過ぎてしまうと、元栓のバブルが故障することがあります。力いっぱい閉めるのではなく、自然に回るくらいにしておきましょう。
水道の元栓が動かない時の対処法
水道の元栓は、滅多に閉めることがないため、サビや内部の詰まりによって元栓が動かない時があります。その場合は、サビ落としや潤滑剤などを使ってしばらくすると、円滑に回るようになるのです。
また、力が弱い方でも工具を使うことで、元栓を回すことができます。昔の住宅では、元栓が旧式の六角形のパイプを回すものがあり、専用の工具がないと回すことができません。よく使われる工具として
● ペンチ
● モンキーレンチ
● 止水栓キー
などがあり、工具で元栓を挟み回します。また、水回りのトラブルで焦ってしまい、回す方向を間違えてしまうことがあります。水トラブルが起きても焦らず冷静に、回してください。
水道の元栓が壊れた場合
水道の元栓を閉めても水が止まらない場合、元栓のゴムパッキンやメーターバブルの故障が考えられます。
元栓のゴムパッキンやメーターバブルは、自分で修理することが難しいため、修理業者に依頼し、被害が大きくならないようにしましょう。
また、元栓内部のつまりで元栓が回らなくなった場合でも、元栓は自治体の管理区分のため、勝手に掃除や修理ができないため水道局に相談してください。
まとめ
水道の元栓の種類や自分の家の元栓の場所を、紹介しました。水回りのトラブルの応急処置として、元栓を閉めると水は止まります。その他にも、各水設備には止水栓があり、その設備の水だけを止めることも可能です。
水回りのトラブルをなるべく早く解決するためにも、元栓や止水栓の場所や回し方を覚えておくと良いでしょう。自分で対処できない場合は、業者や水道局に相談し、被害が大きくならないようにしてください。