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水のコラム

止水栓交換は自分でできる!トイレ・洗面台の水漏れ対策、注意点解説

止水栓の不具合や劣化が起きると水漏れのトラブルが生じます。止水栓は普段あまり目にしないものですが、それぞれの設置場所によって種類や対処法が異なります。日頃から水が漏れていないか確認しておくことも大事です。

本記事では止水栓の交換方法を紹介するとともに、原因や対策、交換の注意点まで解説します。

止水栓の種類と設置場所

止水栓は、開閉方法の違いで4種類に、給水管への接続方法の違いで2種類に分けられます。

止水栓の種類分け
開閉方法の違いでは、ハンドル式止水栓、ドライバー式止水栓、開閉コック止水栓、偏心管止水栓があります。

ハンドル式のほとんどは水やお湯の一方の調節を行う単水栓に使用され、三角ハンドルを回して開閉します。キッチンや洗面所に多いです。ドライバー式のものはトイレに多く、開閉にはマイナスドライバーを使います。

開閉コックは手動で90度コックをひねることで開閉できます。偏心管止水栓は壁付混合栓の偏心管についていて、マイナスドライバーを使って開きます。

取り付け方法の違いでは、アングル止水栓とストレート止水栓があります。ストレートタイプは、床から立ち上がり給水管につながるタイプで、トイレや洗面所、台所に多く使われます。

アングルは壁からつながるタイプタイプで、トイレが主な設置場所です。他にも、クランクタイプがあり、シャワーの混合栓のクランク部分に埋め込まれている特殊なものもあります。

止水栓の設置場所
止水栓は水回りの設備に設置されています。ただし、住宅の構造や設備の種類によっては見えていなかったり止水栓自体がなかったりします。

トイレの止水栓は、トイレタンクの後方の壁や床からタンクに接続する給水管の真ん中あたりにあります。

タンクレスの場合は、便座下部のカバー内に隠れています。ウォシュレットタイプでは、止水栓の分岐器具で、ウォシュレットのバルブと止水栓が分けられているので注意してください。

台所の止水栓は、シンク下を通っている給水、給湯の2本のハイプの中央にあります。住宅によってはさらにカバーで隠れていることがあります。その際はドライバーを使ってネジを外して確認してください。

洗面台の止水栓も洗面台の下にあり、給水・給湯の2本のパイプの真ん中にあるハンドル式のものです。浴室の止水栓は蛇口本体に付いています。水とお湯を調節できる混合栓で取り外すにはドライバーが必要です。

止水栓の部分別不具合と解消法

止水栓に不具合が起こると水漏れが発生します。止水栓の中でもどの場所で起こっているか、不具合の原因を知って正しく対処しましょう。

水栓上部の不具合
止水栓中心の開閉部分には三角パッキンが付いています。パッキンが劣化すると硬く弾力を失うため、水を止められなくなります。一方、蛇口のハンドルに付いているタイプのパッキンでは、止水栓を回す際の摩擦により硬化します。

水漏れは徐々に起こるので気づきにくいです。止水栓の下に水がたまって初めて気づくこともあります。

給水接続管の不具合
止水栓と給水管の接続部で不具合が起こると、漏れた水が全体に伝わります。止水栓の水と間違えがちですが、実際に水漏れが起きているのは接続管です。

接続間のパッキンを交換すれば水が止まります。解消しないときは給水管に亀裂が入っているなど破損の疑いがあり、本体の交換が必要です。

偏心管止水部の不具合
壁に設置されている混合水栓の偏心管での不具合は通常では少なく、また、対処が難しい部分です。まれに、蛇口の修理を行う際に止水栓を回して緩んだのが理由で、水が漏れるケースがあります。そのときも漏れる水量はごく微量です。

止水栓取り付け部の不具合
止水栓が取り付けられるのに使われるニップル管にも不具合が起こります。経年劣化で水を止められなくなっていることが多く、止水栓ごとの交換が必要です。

止水栓交換の準備と作業手順

止水栓の不具合ではほとんどの場合、少量の水が漏れます。そのため、いきなりトラブルになることは少ないので慌てることはありません。

一方、徐々に漏れるので気づいた時点で症状は進行している可能性があります。すぐに対処できるように、交換手順を確認しておきましょう。

ここでは使われている頻度の高いハンドル式について、パッキン交換の手順を紹介します。なお、ドライバー式でも作業手順は同様です。

作業の前の確認・準備
まず作業を行う前にナットを確認します。緩みで水が漏れているだけのことがあるため、きっちり締め直してみてください。それでも解消しなければ、止水栓での不具合です。

新しいパッキンは、いずれもホームセンターで購入でき、三角パッキンはメーカーに関係なく使用できます。それぞれ止水栓のタイプ別でパッキンも異なるので、わからないときは古いものを持って直接確認すると間違える心配がありません。

修理に使う工具は、モンキーレンチ、マイナスドライバー、ラジオペンチ、プライヤーです。全て揃えなくても修理できますが、どの場合の水漏れにもモンキーレンチは必須です。

交換手順
まず元栓を閉めておきます。止水栓だけでも十分ですが、水が吹き出てくる恐れもあるので、元栓から閉めましょう。

次に、ラジオペンチかプライヤーを使って、ハンドルを外します。左回りに回すと外れます。ハンドルを外したら、モンキーレンチで袋ナットを左に回して緩めながら外します。

三角パッキンが見えるので取り外します。軸棒についていない場合は、ナット側についています。ラジオペンチやマイナスドライバーで外せます。新しいパッキンは、ナット側ではなく、必ず軸棒側に取り付けます。

ナットを右回りに回して締め、モンキーレンチできっちり締めます。強すぎるとハンドルが回らなくなるので注意してください。元栓を開き、水漏れを確認します。

水が止まらないときの応急処置
水が漏れているときに、自分で対処できないと感じた場合はそれ以上被害が大きくならないように応急処置をしましょう。

止水栓を閉めたり、パッキンの交換を行ったりしても水が止まらないときは元栓を閉めましょう。

万が一、元栓を閉められない場合は、床にタオルや新聞紙を敷いて、漏れた水が床にたまらないようにしておきましょう。そしてすぐに業者に依頼する必要があります。賃貸物件にお住まいの方は、管理会社や大家さんに先に連絡してください。

業者に頼んだ際の修理費用は、パッキンの交換だけなら6,000〜8,000円程度、止水栓になると12,000〜24,000円ほどかかります。さらに作業料金や出張料金も上乗せされます。

交換する際の注意点

修理には専門の知識が必要なため基本的には業者に任せるのが安心です。

自分で作業するのは、水漏れしていない状態の場合に適します。水栓の耐用年数は10年前後です。パッキンは経年劣化により硬化し弾力が失われるので、その前に交換しておくことでトラブルを未然に防げます。

なお、劣化は本体にも来ているので水栓ごと交換する方がいい場合もあります。普段から水漏れをチェックしておけば、早期の不具合にも気づきやすくなります。

トラブルがあってからの対処は大事ですが、不具合を起こさない予防や早期に発見するための日頃からのチェックは、不具合を未然に防ぐために有効です。

まとめ

止水栓で水漏れが起こった場合には、パッキンが劣化していることがほとんどです。自分でも交換できるので、一度作業手順を覚えておくといざというときにも安心です。

すでに水漏れの被害が出ている状態では、パッキンのみならず水栓自体が故障している可能性もあります。その場合は自分で対処せず業者に依頼する方が安全で確実です。

また、止水栓をむやみに触りすぎるとトラブルになることもあります。基本的には開けたままにしておきましょう。止水栓の不具合は少しずつ起こるので、日頃から止水栓の場所や種類、水漏れをチェックしておきましょう。

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