お風呂の水漏れトラブルに対処する際に注意するべきポイントとは?
浴室の耐用年数は大まかに20年程度とされています。長年使用していると、浴室のさまざまな部分で不具合が起きることが増えてくるでしょう。
壁や床の汚れやカビなどのほか、よく起こるトラブルとして水漏れがあります。水漏れは、放置しておいても直るものではないので、気が付いた時点で早めに対処しなければなりません。
この記事では、お風呂の水漏れの主な原因と修理方法、トラブルに対処する際に注意すべきポイントを解説します。水漏れが起こっている際には「どこから水漏れしているのか」を突き止めて、慌てずに対処しましょう。
お風呂の水漏れ発生箇所ごとの対処法
お風呂で水漏れが発生する箇所は、主に次の5つです。
・蛇口
・シャワー
・換気扇
・浴槽
・床下、壁
中でも蛇口や浴槽からの水漏れが多いのですが、中には「壁からの水漏れが止まらない…」といったケースもあります。
箇所ごとに原因と対処法を説明していきますので、しっかりと対処していきましょう。
■蛇口からの水漏れの対処法
蛇口から水漏れしている場合、主に考えられる理由はパッキンなどの部品の劣化・緩みです。
蛇口の先からだけでなく、ハンドルやレバー、パイプのつなぎ目などから水漏れしている場合にも、まずは部品の劣化や緩みを疑ってみてください。
箇所が特定できたら、パッキンや・ケレップ・カートリッジといった部品を交換しましょう。交換方法は見ればわかるほど簡単ですが、注意したいのは規格を合わせることです。
蛇口のタイプをしっかり確認してからホームセンター等で部品を購入し、交換してください。
■シャワーからの水漏れの対処法
シャワーホースやシャワーヘッドから水漏れしている場合、部品が劣化している可能性が高いです。
現在使用しているシャワーヘッド・ホースに対応する部品を購入し、付け替えてみましょう。多くの場合、こうした交換対応で問題が解消されます。
また、シャワーヘッドとホースの接続部分にはゴムパッキン・Oリングが使用されていますが、この部分が劣化していても水漏れが起こります。規格を確認し、交換することで水漏れを解消できるでしょう。
■換気扇からの水漏れの対処法
お風呂の天井にある換気扇からの水漏れは、実際には水漏れではなく「湯気が水滴となってサビた部分に付着し、落ちてきている」「雨水が入り込んで付着した」などの理由が多いです。
気になる場合には拭き取るか、換気扇が乾燥するまで待つしかありません。
■浴槽からの水漏れの対処法
浴槽から水漏れがしている場合、浴槽のどこかに穴が空いている、ヒビが入っているなどの可能性があります。
穴やヒビの箇所が確認でき、ごく小さなものであれば、自分で対処できる場合もあります。
浴槽に使用されている素材に適した補修用ボンド・接着剤等で壊れている部分を埋めるようにして補修しましょう。そして、そのままではまた水漏れしてくる恐れがあるため、上から防水テープを貼ります。
本来は浴槽に適した素材でパテ補修・コーディングなどを行いたいところですが、そうなると自力で対処するのは難しくなります。
ヒビや穴が発生した際には、交換時期のサインととらえてリフォームを検討するのも1つの手です。
■床下・壁からの水漏れの対処法
床下や壁から水漏れしている場合、床下や壁の内側にある配管から水漏れしている可能性があります。通常、 浴室の壁・床は、シリコンなどで隙間を埋められているため、水が漏れだすことはありません。
しかし経年劣化によって、水がしみ出してきてしまうことがあります。この場合は、できるだけ早くプロの水道業者に依頼し、状態を確認するようにしましょう。
水がしみ出してから長く経つと、腐食の原因となります。さらに、シロアリが発生する恐れもあるため、早急に対処する必要があります。
自分で対処するのは難しいため、水道業者またはリフォーム業者に相談してください。
お風呂の水漏れトラブルに対処する際に注意するべきポイント
お風呂の水漏れトラブルに対処する際に注意したいのは、
・無理して自力で直そうとしない
・水道業者は複数の会社から選ぶ
の2点です。それぞれ詳しく解説します。
■無理して自力で直そうとしない
「DIYは得意だから、自分で直してみよう」
「自分で直せば修理費用が安く済む」
と、自力でお風呂の水漏れに対処しようと考える人は少なくないでしょう。
たしかに自力で修理すれば、費用は修理に必要な材料や工具代のみで済み、水道業者に依頼するよりも安く済みます。しかし、自力での修理はリスクもあることを考えておきましょう。
DIYでの水漏れ修理は、「よくわからないまま進めてしまい、本来必要な部品を壊してしまった」「水漏れがかえってひどくなった」といったケースになりかねません。
また「修理に取り組んでみたものの、原因がよくわからない」ということもあります。
こうなってしまうと結局業者に依頼するにしても費用が高くついてしまうため、修理で疲れた上に費用も支払うという残念な結果となってしまいます。
水漏れの原因がすぐに判明し、パッキンの交換といった簡単な作業だけで済む場合には、自分での修理もおすすめできますが、そうでない場合にはやはりプロの水道業者に依頼することをおすすめします。
■水道業者は複数の会社から選ぶ
水道業者は、水漏れや水が出ないなどのトラブルが発生したときでなく、なるべく平常時に目星をつけておくことをおすすめします。
トラブルが発生したときになって焦って業者を選ぼうとすると、条件や費用などをしっかり比較検討せずに選んでしまうことがあります。
2021年には水道業者に排水口の詰まり解消を依頼したところ、30万円以上を請求されたという事件も起こっています。
この業者は架空工事を行った疑いがあった上クーリングオフにも応じなかったため、代表者と従業員が逮捕されるという結果になりましたが、他にも悪質な業者が存在する可能性もあります。
もしも悪質な業者に当たってしまったとき、似たような状況に陥る恐れもあるでしょう。そこで、水道業者は複数の業者から、条件を見比べて選ぶようにするのが得策です。
公式サイトに表示されている料金も大事ではありますが、創業年数や店舗数、電話やメールで簡易見積もりを行ってくれるか、相談に対してわかりやすく答えてくれるかなど、対応がしっかりしているところを選ぶようにしましょう。
お風呂の水漏れトラブルを防止するためには?
お風呂の水漏れトラブルを防止するためには、
・蛇口をきつく締めすぎないようにする
・物を落としたりぶつけたりしない
などがあります。
どれも難しいことではありませんが、少し意識するだけでも浴室の水漏れトラブル防止につながります。
蛇口をきつく閉めすぎないようにするのは、パッキンの劣化を遅くするため。あまりぎゅうぎゅうに閉めてしまうと、負担が大きくなってしまいます。
そのほか、固い物を落としたりぶつけたりすれば、浴槽や床のひび割れの原因となってしまうため注意しましょう。
まとめ
今回は、お風呂の水漏れトラブルの対処法と注意すべきポイント、防止する方法をご紹介しました。
水漏れが起こったときにも慌てずに対処すれば、すぐに解決することができます。しかし、自分で解消できない問題や自力の対処に不安のある方は、プロの水道業者に依頼するのが得策です。
その際には、信頼できる業者を選べるよう、事前にお住まいのエリアで営業する水道業者をチェックしておきましょう。